Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

ピープルソフト、ついにオラクルの買収受け入れか

2004-10-03 | ◆ビジネス
第2四半期、SAPとピーピルソフトの業績は対照的な結果であった。このブログでも第2四半期のピープルソフトの業績について取り上げた。ピープルソフトは業績悪化の原因としてオラクル対策を挙げていた。一方のSAPは業績が予想を上回った。

そして第3四半期が終了したところで、ピープルソフトがCEOのクレイグ・コンウェイ解任をアナウンスした。10月2日の日経はこれを「ピープルソフトCEO解任、オラクルの買収受け入れか」という見出しで報じている。オラクル出身でオラクルCEOのラリー・エリソンとは個人的因縁もあると言われるクレイグ・コンウェイ氏は、オラクルによる敵対的買収について徹底抗戦を続けてきた。それだけに、コンウェイ氏の解任はオラクルによる買収の受け入れと解釈されたわけだ。

オラクルとピープルソフトが買収劇に疲弊するなか、SAPは好業績を維持している。成熟していくソフトウェア市場は今後ライセンス販売型からオンデマンド型へとシフトすることが予想される。そうした市場環境の変動の中、既に1年を越す買収劇はますますSAPと追う者との距離を広げる可能性がある。当初はピープルソフト株主を守るための抵抗であったが、ここまで長期化すると必ずしもそうとは言えない。

ピープルソフトは第3四半期のライセンス売り上げが$150mを超えたとして業績の好調さをアピールしている。間もなくSAP、ピープルソフト、そしてオラクルの第3四半期の数字が明らかになるだろう。その結果と、ピープルソフトのオラクル買収に関する今後の対応がどのように繋がってくるのか注目したい。

さて、日本での長期化する敵対買収と言えば、三井住友銀行とUFJ銀行であるが、これも粘り強く頑張ればいずれ状況が変化することも有るのだろうか? ピープルソフトのケースを見れば、無いとは言い切れないか。