一人ビジネス-日本の技術を中国で活かす

50代で独立し「一人ビジネス」を始めた林徹彦さん(現在55才)をご紹介しましょう。 彼は日本の一部上場電機メーカの部長職をあっさり辞め、中国に渡り、品質管理関係のコンサルタントとして現在活躍している。彼とは30年来の友人であり、毎年の年賀状で仕事が徐々に軌道に乗ってきている様子であったため、正月休みで日本に戻ってきている彼に会って久々に話を聞いてみた。

彼は日本の企業に在職していた時に、海外の生産委託工場の立ち上げ、品質・生産改善指導のため、海外を渡り歩いていた。特に中国で指導したとき、中国の若者たちの「日本のモノ造り」を学ぼうという真剣な態度に感動を覚えた。以来彼は自分の経験やノウハウを次世代に伝えるために独立して、コンサルタントとして仕事をすることを決意。彼に言わせると「クロスジェネレーション」が彼の後半生の使命だそうだ。

台湾資本の中国工場で指導をしていたときの苦労話は、台湾人経営者の考え方の違いが垣間見え大変面白かった。又世界の工場、中国の現場で仕事をしているので、彼の生の現場情報は大変興味深い。

 開放改革政策以降の中国は、中国の安価な労働力と外国からの生産設備・生産技術を積極的に取り入れ、急速に発展してきた。日本の企業も、安価な労働力によるローコスト生産を期待し、多くの企業が中国に進出した。当時は勤勉な農村出身の女工さんたちが、毎年入れ替わりで都会の工場に出稼ぎに来ていた。作業員募集の張り紙を出せば、大勢の作業者が門前に列を成す光景が当たり前だった。したがって勤務年数による労務費の上昇の心配はなかった。13億もいる中国の人口はほとんどが農村部にいるわけだから、この安価な労働力供給システムは10年は安泰だと考えられていた。

 しかしここ数年状況は変わりつつあるようである。世界の工場といわれる中国華南沿岸地区では、毎年のように最低賃金が上昇している。又中国の法整備が進むにつれて、労務費コストも上昇している。一方で中国の発展は内陸部まで拡張し始めており,沿岸地域での作業者確保が徐々に困難になってきている。農村から出稼ぎに来ている女工さんたちの中には携帯電話を持っている人もおり、家族の生活を支えるために必死で働くという気概が薄れてきているそうである。この様に中国はすでに「ローコスト生産国」ではなくなりつつあり、ローコスト生産から高品質・高付加価値生産に切り替えてゆかなければ、中国でも生き残れない段階になってきているとのことである。

 「品質は人質」という彼は、今年は中国人向けの育成研修にも力を入れるという。まさに「こだわりのモノ造りはこだわりのヒト造り」だ。日本の「モノ造りの心」を伝える彼の仕事もどんどん需要が増えてくるだろう。 林徹彦さんのホームページとブログのアドレスは下記の通りです。

彼のように日本での技術者としての経験をベースに中国で「一人ビジネス」を始めたいと考えている人は是非ご覧ください。

ホームページ: http://www.quality-mind.jp/

ブログ: http://quality-mind.cocolog-nifty.com/qualitymind/

未来志向

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