ライアー&ギターセラピー☆ 私の音に会いにきてください。音はあなたの記憶。あなたの魂。ほんとうのあなたの音に出会います

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地蔵女とおばあさん

2010年10月23日 | ブログ

昨日、夕方、半年ぶりにドトールに入った
あの地蔵女がいつもの席にいた。
゛また、会いましたね゛
地蔵女の目は親しみを込めて、わたしが店に入ったきたときから、このタイミングを待っているかのようだった。
わたしは深い海の魚になりたくて、本を数冊バッグに入れてウオーキングをして、頭に酸素をいっぱい取り込んでドトールにたどり着いた。
わたしは地蔵女を無視して、本を読んだ。
なぜ、地蔵女と呼ぶようになっかというと、いつも決まった席で、じっとしているから。
地蔵女はいつものようにクッキーの袋を破ってクッキーをほおばって、コーヒーを飲んで・・5分もしないうちにいつもの動作が完了した。

地蔵女はファンデーションのケースを出して、顔をパタパタし始めた。
はじめてみる動作だった。ファンデーションのスポンジは汚れ、きっと、2、3年使い込んだくらい汚れている。

化粧・・! いったい、地蔵女に何が起こったのか・・・。
わたしはわざと地蔵女と目が合うにした。地蔵女はわたしを見た。このときにたまたま、私の右の席が空いた。
地蔵女はクッキーの紙屑とコーヒーカップのトレーごと持って、私の隣の席に移動してきた。

邪魔されたくないと内心思ったけど、地蔵女の顔は白いお化粧に、赤い口紅をして、こけしのようだ。
「化粧はいつから」
「三年前からかな・・」と蚊の鳴くような細い声で答える。
「どうして、化粧する気になったの」
「顔が暗く見えるから化粧した方がいいって、言われたから」
「それで、どう」
「少し、明るくなったわね」

そこへ、
派手な色のパチンコ店の造花のような花をひとつ持ったおばあさん、地蔵女の前に座った。
地蔵女はおばあさんの指をとって「きれいね」と言った。
指は透明のマニュキアが光っている。
「どこで塗っていらしたの」と私は聞いた。
「エステでやってもらった」

おばあさんは80歳。エステは15000円だけどこの気持ちよさはお金に変えられない、と言う。
地蔵女はこのばあさんの影響を受けたのか・・・
ばあさんは民謡を歌い、派手な花は何かの二周年にもらったという。

おばあさんは、モノの始末をどう考えているのか・・・・きいてみた。
「物置がいっぱいで何があるかもわからない
三年前に軽トラックを5万円で頼んで持っててもらったけど、また、いっぱいになった。
見ると買ってしまう、あははは。子どもたちもこの布団はいらないといって、たまっていく・・」
地蔵女は60半ばだという。
「捨てたいと思ってもできないのよね。友だちはアルバムを縛って出したと言ってた」
「友だちが着物を区役所に出したらタダだったって。それでも取ってもらったよかったと言ってた」
「ご主人は?」ときいた。
「死んだ、洋服は捨てた」

形見と着物とアルバムは処分をするのがいちばん難しいらしい。
おばあさんはそれをクリアしている。
大正生まれのおばあさんにはアルバムはあまり関係のないことなのかもしれない。
高度経済成長の企業戦士を夫に持つ地蔵女は、これまでに何があったか知らない。

5年前にひとりでランチを食べていた。
電車の窓から外の風景を眺めるようにして、ある時からドトールにくるようになって化粧をするようになった。
地蔵女が会釈した方を見たら、別の高齢の女性だ。
ここにくれば仲間に会える、ドトールはそういう場所になったようだ。
夕方の6時、ドトールは学生たちが勉強するテーブルへと移行する。
爪にマニュキアを塗ったばあさんと、赤い口紅をした地蔵女、そして、別のテーブルに仲間がいる。赤いきのこのような存在。
*
おばあさんは孫たちにケータイを渡されて、
「メールに絵文字を入れて返信するのが楽しいの」
ケータイを見せてくれた。
かぼちゃの絵がふたつ、ビールの絵、山が噴火した絵、
地蔵女にこんど会ったら、ケータイに絵文字を入れているかもしれない。

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