空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

テレビで「砂の器」をみた

2011年09月12日 08時32分51秒 | 思考試行

昔にみた映画とは、また違う。逮捕後の犯人を取調べる場面が重視されている。また、作曲家の作品そのもの、自供に追い込む取調べの刑事の生い立ちが語られ、父親が書いた絵とその裏に書かれた文章の力が語られる。

筋は知っているし、既視感があって、比較しながらみているのだが、それでも感動する。名作といわれる所以だろう。いろいろな描き方が可能なのである。

松本作品は、社会、人生の営みを題材にしているから、夢物語ではないし、ノンフィクションの香りさえある。

松本氏は、生前何処へ行っても、そこにいる人に、詳細な質問をしていたらしい。作家の姿勢が作品にそのまま現れている。現実に根ざしている作品であり、高邁な哲学を語るというのではないが、新しい分野を切り開いた作家である。

どこかで、読んだことがあるが、三島由紀夫などは、松本作品を、文学とは認めていないと言っていたらしい。

「金閣寺」をガマンしながら読んだが、作品の雰囲気は、確かに全然違う。松本作品は身近であり、生活に近いが、金閣寺にはそんな感じはない。特段の感動もない。しかし、そこにも「世界」がある。

結局は、どちらもいいと思う。片方だけでは、寂しい。いろいろあってうれしいのである。贅沢なものである。


テロとのたたかい?

2011年09月12日 07時59分14秒 | 思考試行

テロが起こる原因は、人間相互の関係のなかで、復讐であったり、当事者への不都合を感じている者が、行動するのであり、背景には動機がある。当事者になくても、説得されたり影響を受けてそういう行動に同調するものもいるだろう。

対策は、もっぱらそういう動きをしているものがいないかどうか、常に把握しようとする方法が、普通なのだろうが、それで、完全にテロ活動が封殺されるとは思えない。人間を監視するのに限界があるだろうし、人の行動、考えを全部把握するなんて可能とは思えない。

テロリストは大きな犠牲を伴うわけだし、人生を捨てて、しかも、前向きな普通の人間の動機があるわけではない。怒り、復讐、通常なら誰もが持ちたくない感情を保ち続けて、実際の行動につなげるのだから、幸せとはいえないだろう。

日本でも先の大戦では、特攻隊があり、多くの人命が失われた。当事者になった人々は、どのような心境であったろうか。特攻隊はテロではないが、命を捨ててことにあたるという、生きる可能性のない行動をするという点では共通する。

生きとし生けるものが、お互いを尊重し、助け合って生きる世界であれば、テロなんて起こる余地はない。対立をあたりまえとし、企図しているものがいる。ここに、本当の原因がある。それは、テロを抑圧しようとする勢力こそがテロの起こる原因を作り出しているとみえる。

なぜテロにたちあがるのかの原因をつぶさに調べるならば、そこへ人々を追い込んでいった事情があるはずである。それを語らず、「対策」をいうのは、オオウソツキである。