社長の独り言

資産運用コンサルタントの社長日記です

パチンコと銀行

2007-12-26 00:04:58 | 日常
20兆円以上の売り上げ、30万人以上の従業員
売上ではトヨタ自動車に匹敵し、店舗数では
セブンイレブンを凌ぐ巨大ビジネスのパチンコ産業、
それを裏で支えてきた銀行、
しかし、その構図に変化が見えてきました。

過去10年間、金融業界は「PHS」と呼ばれる
業界に注目してきました。
Pとはパチンコ、Hはラブホテル、Sは消費者金融です。
特にパチンコは数少ない急成長産業で銀行として
喉から手が出るほど欲しい取引先でした。
銀行、リース会社はこぞって新規融資を
行ってきました。
時には無担保で多額の融資も行いました。

しかし、今年に入り環境が変わります。
貸金業法改正により、パチンコ人口が減少、
パチンコ業界にも不況の波が押し寄せきました。
今年4月にはパチンコ大手が600億円の負債を抱え
民事再生法の申請をしました。
そこで銀行を始めとする金融機関は「手のひらを返す」
ようにスタンスを変えました。
「晴れの日には傘を貸すが、雨の日には貸してくれない」
銀行とは、そういうところです。
ウマミがなくなったパチンコ店には一切融資をしなくなりました。

パチンコ、消費者金融、銀行この3者は1つの線で
結ばれていました。
消費者金融の後ろでは銀行が資金提供を行う、
そこでお金を借りた多重債務者はパチンコでお金を使う。
ちなみにデータでは多重債務者の4人に1人はギャンブルに
そのお金を使うそうです。
つまり、銀行が一番ウマミのあるところに居て、
一番儲けていたのです。