http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140204-OYT1T00030.htm へのリンク
2014年2月4日10時39分
読売新聞
3日午後2時頃、富山県射水市朴木の同市民病院1階待合室で、爆弾のような不審物1個が置かれているのを病院職員が見つけ、射水署新南交番に通報した。
同署が陸上自衛隊に確認した結果、旧日本軍の訓練爆弾とみられるという。県警は現場周辺を立ち入り禁止にして警戒に当たり、同日夜、陸自部隊が回収した。
発表によると、不審物は直径9センチ、全長約37センチで、後部に羽根のようなものが付いていた。同病院職員が、同病院1階待合室のベンチ下で、半透明のビニール袋に入れられていたのを発見。袋ごと手に持ち、約150メートル離れた外の駐車場まで運んだ後、同交番に連絡した。
県警が陸自に不審物の画像を送って確認したところ、「動かさなければ爆発しない」との回答があり、回収を要請した。県警は駐車場周辺への立ち入りを禁止し、爆発に備えて不審物をマットで覆った上で、消防を通じて付近住民に外出を控えるよう呼びかけた。
病院の駐車場には午後10時前、陸自の車両1台が到着し、県警の非常線が張られる物々しい雰囲気の中、迷彩服姿の隊員3、4人が約30分かけて不審物を回収した。不審物についての詳細は不明だ。
同署は、何者かが病院内に不審物を持ち込んだ疑いがあるとして病院職員らから事情を聞いている。威力業務妨害容疑や火薬取締法違反容疑などが想定されるが、脅迫状や犯行声明などは確認されていない。捜査関係者は「処分に困って捨てたかもしれない。事件性も今のところはわからない」と話している。
軍事評論家の青木謙知さん(59)は「訓練爆弾は飛行機からの爆弾投下訓練に使われ、落下場所が分かるように小規模な爆発を起こす。訓練爆弾の不発弾は全国各地で地中などから見つかっているが、公共の場所で見つかることは異例だ。テロなら爆発しやすい爆発物を使うはずで、その可能性は低いと考えられる」と話している。