● 東海大・菅野、おじの“不倫問題”影響か!22歳若者に過酷な試練 gooニュース
不倫スキャンダルに見舞われた巨人・原辰徳監督(53)だが、渡辺恒雄球団会長(86)が来季までの続投を明言。現在は、球団および読売グループが総力を挙げて“消火”に躍起だ。そんな原監督の去就に大きな関わりをもつのが、昨年のドラフトで日本ハムの1位指名を蹴った東海大・菅野智之投手(22)。伯父と同じユニホームを着ることを夢見て、“就職浪人”したおいっ子の命運は…。
最速157キロ右腕の菅野は結局、日本ハムの指名を拒み、東海大が就職の決まらない学生のために設置している「卒業延期制度」を利用。大学に籍を残したまま“留年”の形をとっている。
もちろん、巨人は今秋ドラフトで菅野を1位指名する方針だ。ただ、仮に原監督が今季限りで退団、しかも醜聞が絡むようだと菅野は複雑な立場に立たされることになりかねない。
事態をより不透明にしているのが日本ハムの存在である。
基本的に、ドラフトで指名した選手に入団を拒否された球団は、翌年以降のドラフトで再指名することはできないが、「進学その他の事由によりその選手が再び就学した場合」は例外であると野球協約に定められている。
日本ハムはこの条文を根拠に今秋ドラフトでも引き続き指名候補選手の1人であることを表明。一方、日本野球機構(NPB)の関係者は「確定的なことはいえない」としており、日本ハムが指名できるか否かの判断は保留されたままだ。
26日の日本ハム-楽天戦(東京ドーム)試合前。山田正雄GM(67)に、改めて菅野の獲得の意思を聞いた。
--再指名の可否が決まらないと、球団も困るのでは?
「今年の場合、実際に誰を1位指名するかはドラフト会議直前の10月頃まで決まらないと思う。だから、それほど判断をせかす理由はない」
--公式戦登板はできないが実力をどう計るのか
「確かにそうだね。それは難しいと思う」
山田GMは今月中旬、全日本大学野球選手権を視察。大会では菅野と並びドラフトの目玉となる亜大・東浜巨投手も登板した。
--東浜への興味は
「スピードガンの表示はそれほどでなくとも、球筋がいい。完投を前提にペース配分して試合を作る能力もある。プロに入ってすぐに先発ローテに入れる投手だと思う」
--かつて巨人とは頻繁にトレードが行われていたが、菅野指名の件で確執でも?
「そんなことはないですよ。今のところありませんが、必要が生じれば(巨人と)話をしなければいけないと思っています」
仮に再指名可能の判断が出ても、日本ハムが再び袖にされるリスクを犯してまで菅野指名に踏み切るかどうかは別問題。東浜ら有望株は他にもいるから、なおさらだ。
もちろん、中畑清監督(58)率いる横浜DeNA、現在Bクラスに低迷中する阪神も、菅野を候補リストからは外さないと表明している。
原監督もシーズン終了時点の成績によってはどう決断するか不明だ。スキャンダルが今後、どんな方向に拡大していくかも分からないなど、予断を許さない。
これが、菅野の置かれた状況だ。22歳の若者にはあまりに過酷といえようか。
(夕刊 フジ・2012年6月27日)