ルイガノ旅日記

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九州国立博物館特別展『フランス絵画の精華』

2020年03月07日 | お出かけ
【追記】
新型コロナウイルス感染防止対策のため、九州国立博物館の臨時休館が延長されました。現時点では、延長期間は未定とされています。このため、特別展『フランス絵画の精華』は終了となりました。


緩やかな曲線を描く屋根と周囲の風景を映し出すグラスウォールが印象的な九州国立博物館。晴れた日には、深い藍色のグラスウォールに青い空と白い雲が映り込んで、尚いっそう綺麗です。下からではわかりませんが、大きな屋根は一面、鮮やかなブルーなのだそうです。木々の緑に囲まれて、ひと際映えるチタンブルー。一度見てみたいものです。

《九州国立博物館は、新型コロナウイルス感染症対策のため、2月27日(木)から3月16日(月)は臨時休館となっています》

この日観に行ったのは、17世紀から19世紀までのフランス美術の傑作、油彩画69点・デッサン17点を集めた特別展「フランス絵画の精華」。古代文学や神話をテーマとする歴史画を至上とする古典主義的なバロック美術が確立された17世紀。装飾的で優雅な肖像画、風俗画や風景画などを特徴とするロココ美術が人気を博した18世紀。規範的な古典主義を受け継ぎ発展させた新古典主義と、それとは逆に、個性を尊重し感情を重視し自由な表現を取り入れたロマン主義が時代の潮流となった19世紀…………3世紀にわたるフランス美術の流れを俯瞰する展覧会です。
政治・社会的にはこの間、太陽王ルイ14世に象徴される絶対王政、王政の衰退とフランス革命、皇帝ナポレオンの誕生と失脚、王政復古や共和制・帝政の変遷など、近代の国民国家フランス誕生に至る大きな変革の時代でした。


『ヴェネチアの宴』(ジャン=アントワーヌ・ヴァトー)、『羊飼いのイセに神の姿をみせるアポロン』(フランソワ・ブーシェ)、『海、日没』(クロード=ジョゼフ・ヴェルネ)、『ポリニャック公爵夫人』(エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン)、『オルレアン公フェルディナン=フィリップ』(ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル)、『ウェヌスの化粧』(ポール・ボドリー)、『散歩』(エドゥアール・マネ)などが印象に残っていますが、展示作品のうち代表的な2枚が一室にまとめられ、この部屋だけが撮影を許可されていました。


こちらは、アントワーヌ・ヴァトーの『ヴェネチアの宴』(スコットランド・ナショナルギャラリー)。中央の女性のモデルは当時の人気女優シャーロット・デマレス、右隅の楽器を持つ男はヴァトー自身だと言われています。


衣装のひだや光沢まで見事に表現されています。


もう一枚は、エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブランの『ポリニャック公爵夫人、ガブリエル・ヨランド・クロード・マルチーヌ・ド・ポラストロン』(ヴェルサイユ宮殿美術館)。ヴィジェ・ルブランは、同い年だった王妃マリー・アントワネットお気に入りの女性画家で、気品に溢れ洗練された肖像画を多く残しました。18世紀でもっとも重要な女性芸術家とも評されています。


ポリニャック公爵夫人は7歳年下の王妃に取り入り、女官長や国王子女の養育係を務めて伯爵から公爵に陞爵(しょうしゃく:爵位が上がること)しました。アントワネットが愛したプチ・トリアノン宮殿の常連だった彼女は、この一枚だけではなく何度もヴィジェ・ルブランのモデルとなったそうです。ポリニャック公爵夫妻は、国王夫妻の友人として権勢をほしいままにしたことや、フランス革命が勃発すると寵愛を受けた国王夫妻を見捨てて真っ先にオーストリアに亡命したことなどから、悪女と評されることが多いようです。ゆったりとした気品を感じさせる表情からは想像できませんね。


会場出口には、宝塚歌劇花組公演『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編』で使用された衣装が展示されていました(後ろの写真はヴェルサイユ宮殿 鏡の間)。ちなみに、漫画の『ベルサイユのばら』(池田理代子原作)には、ポリニャック公爵夫人(陞爵する前の伯爵夫人として)と、画家のヴィジェ・ルブランが登場しているそうです。


ミュージアムショップの複製画コーナー。左の2枚はジョゼフ・ヴェルネの『海、日没』です。買おうかどうか、ちょっと迷った真ん中の『ポリニャック公爵夫人』のレプリカは6万円でした。


同じ4階の文化交流展示室で、『刀剣ことはじめ』が行われていましたので、そちらも観てきました。


13世紀の鎌倉時代、備前で作られた『太刀 銘一』(刀剣ワールド財団)。日本刀は日本各地で作られていましたが、主要な産地は大和(奈良)、山城(京都)、備前(岡山)、相模(神奈川)美濃(岐阜)の五カ国だそうです。


同じく13世紀、備前で作られた『刀 無銘則房』(九州国立博物館)。九博が所蔵する国宝のひとつです。
磨き上げられて輝く刃先は、吸い込まれるような美しさでした。


14世紀鎌倉時代の『短刀 銘来国光(名物塩河来国光』(刀剣ワールド財団)。こちらは、国の重要文化財に指定されています。


日本で作られた刀剣(日本刀)は、武器であると同時に鍛えられ磨き上げられた美しさから、芸術品としても高く評価されています。意外ながら女性にも人気で、刀剣鑑賞を目的に全国の美術館や博物館をめぐる「刀剣女子」も多いそうです。


レプリカには手が出ませんでしたが、ポリニャック公爵夫人のポストカードを買って帰りました (^-^)ゞ


新型コロナウイルスの影響がなかなか収束の気配を見せませんね。ダイヤモンドプリンセス号が横浜港に接岸した頃、今のような状況になるとは思ってもいませんでした。その頃、中国人観光客がドラッグストアで大量のマスクを買い集める様子が頻繁に報道されていましたが、どこか対岸の火事のように眺めていたような気がします。
私自身にできることをきちんとやって、感染拡大防止のために頑張っておられる多くの方々の努力を無にしないように過ごしていきたいものです。

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2 コメント

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展覧会 (tango)
2020-03-09 05:30:52
行かれたのですね~~
ブログにも書いていましたが招待券をいただいて
いたので行きたいなぁと願っていました
休館に今は、なっていますから15日過ぎに
ぎりぎりに行けるかどうか・・
黒崎店の閉店で忙しいし・・
素敵な絵画ですね!絵葉書も綺麗です!
ベルサイユ宮殿は旅して見てきています。イタリアのプラドやオランダや美術館に行ってきていますが
福岡という近い地域なのに最近は自由がききません。Duke様のアップでうれしくなります
re:展覧会 (Duke)
2020-03-09 08:08:04
tangoさん、おはようございます (^-^)ゞ
様々なイベントが中止となり、美術館が休館となる前の2月中旬だったので、天満宮の梅も一緒に楽しめました。
予定どおり3月17日から再開できるといいのですが、閉店に向けての追い込み時期と重なってしまいますね~
でも行けなかったら、せっかくの招待券がもったいないような気がします。
tangoさんはいろんなところに行っていらっしゃいますね。
私はパリに1週間滞在したときも、ボルドーを優先してベルサイユ宮殿には行きませんでした (^-^)ゞ
次の機会には、是非パリ郊外にも足を延ばしてみたいと思っています。

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