ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『オズ はじまりの戦い』

2013-03-11 15:51:19 | 映画
(原題:Oz the Great and Powerful) ----今日は、昨日ムービックスに観に行っていた映画だね。 日曜日なのに、フォーンといなかった。プンプン。 「プンプンって、 フォーンは、さとう珠緒か(笑)。 実はこの映画、 映画館の予告編ではそそられず、 『アリス・イン・ワンダーランド』のときの悪夢を思い出していたんだけど、 ツイッターで流れてきたノラネコさんの評判が良くて…」 ----そういえば、『アリス・イン・ワンダーランド』って、 ここで語っていニャいよね。 「うん。 あの映画は『不思議の国のアリス』の後日談的なストーリー。 でも、みんながすでによく知っているお話を 3DCGで作りなおしたという以上のものは感じなかった。 ルイス・キャロルの原作をなぞったって感じ。 この映画も『オズ はじまりの戦い』同様に、 映画館で観たんだけど、 正直言って睡魔が襲ってきたものね…」 ----これは、それとは違ったってことだニャ。 「そうだね。 こちらの物語は、 ジュディ・ガーランドの主演でよく知られている『オズの魔法使』の前日譚にあたる。 小説の方は原作者の ライマン・フランク・ボーム自身が手がけた13編もの続編があるものの、 “<偉大なる魔法使い>がどのようにして誕生したのか”という そのバックグラウンドについては、 一冊にまとまったものはない。 ところがこの映画の脚本では、 “魔法の国に迷い込んだ一人の男が<偉大なる魔法使い>となるまで”を イマジネーション豊かに描き上げている。 実は正直言って、 そのことを知っても ぼくはさほどこの映画に食指は動かなかったんだ。 『なんだ。また“ビギニング”ものか…』くらいでね。 ところが観てみてビックリ。 冒頭はモノクロ・スタンダード。 しかも映画『オズの魔法使』が生まれた 1940年代の映画を思わせるカメラワークで ノスタルジックに時代を再現してゆく。 そして、熱気球に乗った奇術師のオズが 竜巻に飲みこまれオズの国に着くと スクリーンサイズはワイドに、 そして原色豊かに、 けばけばしくならないギリギリのラインでの ファンタジ-・ワールドが展開してゆく」 ----ニャるほど。それだけでお釣りがきそうだニャ 「ぼくの場合、 この映画に前知識をまったくと言っていいくらい入れずにいったものだから、 クレジットに出てくる名前だけでも圧倒されたね。 オズには、この映画の監督サム・ライミ『スパイダーマン』シリーズで組んだジェームズ・フランコ。 劇中に登場する3人の魔女には、 ミシェル・ウィリアムズ、レイチェル・ワイズ、ミラ・クニス…」 ----3人も! あっ、そうか。 魔女には“西”とか“南”とかいたよね。 誰がどこの魔女ニャの? 「それも知らない方が楽しい。 果たしてどの魔女がよくて どれが悪いのか? まあ、前作を観ていたら 途中で分かっちゃうけどね。 それと今回目を見張るのは“陶器の少女”。 これはマリオネットとCGのコラボレーション。 その声を『ダークナイト ライジング』ジョーイ・キングが吹替えているんだけど、 これがまた可愛い。 この映画は字幕で観ることを強く勧めたいね。 けっこう、2D字幕の劇場も多いし」 ----2Dの方がいいの?。 「3Dを観ていないから、 何とも言えないけど、 『アリス・イン・ワンダーランド』は、 3Dがせっかくのカラフルな世界を壊していたと思う。 この映画では、 黄色いレンガ道エメラルド・シティなど 2Dの明るい世界を楽しみたい」 ----ふうん。 サム・ライミってホラーも多いし、 もっとダークな色遣いかと思っていた。 「さまざまなクリーチャーが出てくる暗い森などのシーンもあるし、 そっちの方も楽しめる。 クライマックスも ホラー・チックでドキッとするしね。 でも、この映画でぼくが感心したのは エジソンの伏線の回収」 ----ニャに、それ? 「すでに冒頭のモノクロシーンで、 エジソンが映画の原型を生みだしたことが オズの口から畏敬の念と共に語られるんだけど、 それが 悪い魔女との最終決戦のシーンで なんと発展した形で登場。 つまりタランティーノが『イングロリアス・バスターズ』でやってのけたように、 映画によって悪を駆逐するんだ。 ノラネコさんの言葉を借りれば シネマティック・イリュージョン。 それだけでも映画ファンは感涙だよ」                   (byえいwithフォーン) フォーンの一言「この美女の共演は涎モノニャ」身を乗り出す ※度 コトリ・ロゴこちらのお花屋さんもよろしく。 こちらは噂のtwitter。 ツイッター 「ラムの大通り」のツイッター blogram投票ボタン ranking.gif人気blogランキングもよろしく ☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引 (他のタイトルはこちらをクリック→)index orange 猫ニュー画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
期待していなかったのがよかった (風子)
2013-03-14 15:46:00
陶器の少女かわいいですよねえ。
3Dの使い方は、アリス~より、ずっと楽しくてよかったです。
こんばんは (ノラネコ)
2013-03-14 23:19:56
正直サム・ライミとオズという素材のミスマッチ感があって、試写を観た「オズの魔法使い」ファンの方たちの拒絶反応もあって、あんまり期待してなかったのですが、観てびっくり。
確かに「魔法使い」の前日譚と思うとあんまりリンクする部分もなくて、これ別にオズじゃなくても・・・と思うのですが、ダメ男の成長物として、また隠しテーマ的に仕込まれている映画史とファンタジーの関係とか、かなり良く出来た物語だと思いました。
ビジュアルも良く出来ていて、これは3Dもなかなか効果が高かったですよ。
シネマティック・イリュージョン (ノルウェーまだ~む)
2013-03-19 00:03:46
えいさん☆
うまいこと言いますねー
シネマティック・イリュージョン!
マジックと魔法の間のファンタジーの世界にうまいこといざなわれました。
何よりキャストも良かったですね☆
■風子さん (えい)
2013-03-20 16:25:39
こんにちは。
実は正直なところ、
ぼくも期待していなかったのですが、
ビジュアルの完璧さにまずやられ、
それをベースにしての
作劇の巧さに
心持っていかれました。
素晴らしい映画だったと思います。
■ノラネコさん (えい)
2013-03-20 16:27:41
ダメ男の成長譚…なるほどです。
子供の頃、「オズの魔法使い」を読んで、
その正体の情けなさにビックリしたことがあるのですが、
その背景が描かれているところがいいですね。
ある意味、映画的発想というか、
よくやってくれたと、拍手を送りたいです。
■ノルウェーまだ~むさん (えい)
2013-03-20 16:29:51
いやいや、
シネマティック・イリュージョンは
ノラネコさんからお借りしたものです(汗)。
このキャスティング、
いったい、だれが悪い魔女か?
一見して分からなかった(ぼくだけ?)ところも、
よかったです。
男は大きな目の女子に弱い?
シネマティック・イリュージョン (とらねこ)
2013-04-09 21:03:04
えいさん、こんばんは。
ノラネコさん、当時から褒めてたんですね。私、自分がまだ見てない時はtwitterの感想は飛ばしてしまい、読まないものだから知りませんでした…
『オズの魔法使い』と、『オズ』。どっぷり復習してしまいました。後者の方は、オズの魔法使いの続編に当たるんですね。私、どれも自分の好きな作品ばかりで驚きました。
『オズ』の方は子供の頃に見たせいか、強烈に覚えていました

『オズの魔法使い』だと、良い魔女は北の魔女なんですよね。こちらでは、南の魔女。
おそらくジュディ・ガーランドの方のオリジナルを知っている人には、「あれ?」と思ったでしょうね。
南の魔女が本当に良い魔女なのか、ミスリーディングがあるところも、この作品の成功したポイントだなあ、と思います。
■ノラネコさん (えい)
2013-04-11 22:02:54
こんばんは。

へぇ~っ。『オズの魔法使』での良い魔女は
北の魔女だったんですか…。
なるほど、
そこに
一瞬、観る方に
戸惑いを与えたわけですね。
考えているなあ…
なんて、
アメリカの子供たちにとっては
あたりまえかもだけど、
ぼくは知りませんでした。
もしかして、次も
『オズの魔法使』の前日譚を作り、
その中で整合性を作っていくのかも…。
名前が… (とらねこ)
2013-04-20 06:40:58
わーん、ノラネコさんになってます
トラバ復活したんですが、どうもここのブログには反映されないみたいですね…。
■とらねこさん (えい)
2013-04-20 22:09:29
あっ、ほんとだ。コメントって編集できないんでしたよね。再訪までしていただいたのに、あわて者で申しわけないです。トラックバック、相性があるみたいで、他の方からもそんな話、聞いたことあります。

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