----カサノバって人、よく映画になるよね。
「うん。チラシの言葉を借りれば
<恋愛史上最も名高いプレイボーイ>。
その道を究めた人のドラマと言うのは、どんなものであれ、
それだけでオモシロいけど、
それが色恋ごととなれば、さらに映画向きってことじゃないかな」
----でも、そうなると<真実の愛>からは遠ざからない?
「現代のモラルからするとそうなるんだろうけど、
とにかく彼は、女性につくすことを人生最大の歓びとしたらしい。
貴族の令嬢から娼婦まで、その数、実に130人とも言われる。
この映画では、最初はカサノバの恋の手練手管を見せながら、
途中から物語を思わぬ方向に転ばせてゆく」
----えっ、伝記映画じゃないの?
「そう、勘違いしてもしょうがないよね。
じゃあ、まずは簡単なプロットを紹介しよう。
女遊びがすぎて教皇庁に睨まれているカサノバ。
彼は次のカーニバルまでに良家の子女と結婚することを余儀なくされる。
ところがその前にひとりの魅力的な女性フランチェスカ(シエナ・ミラー)が現れる。
彼女は男に変装して大学教授を論破するかと思えば、
剣で男と対等に張り合い、
またグアルデイという男の名前で危険な恋愛小説も書いたりする。
こんな彼女をカサノバ(ヒース・レジャー)が放っておくわけがない。
しかしフランチェスカは『私は生涯、ただ一人の男性だけを愛する』と宣言し、
カサノバのような生き方を拒否するんだ」
----男装の麗人?なんかどこかで聞いたような?
「同じくヴェネチアを舞台にした『ヴェニスの商人』だね。
脚本はそれを意識しているのかも…。
カサノバが自分の正体を偽って
フランチェスカに恋の罠を仕掛けるところなんかも、
まるでシェイクスピア喜劇のような味わい。
<登場人物は真実を知らず、観客はすべて分かっている>……
この構図から生まれる含み笑い的オモシロさが
この映画の特徴だね」
----でもカサノバにはすべてお見通しなんでしょ?
「うん。そこが恋愛の達人たるゆえん。
それでも映画は、ヴェネチアを騒がせる危険人物カサノバとグアルデイの逮捕に
ローマからブッチ司教(ジェレミー・アイアンズ)が
送り込まれたことで急展開を見せる」
----ふうん。楽しみだね。
でも監督がラッセ・ハルストレムとは思えないなあ。
「ハルストレムはいつしか
抑制の利いた演出力を持つ<作家>として定着してしまったけど、
もともとは『アバ/ザ・ムービー』で名を挙げた監督だからね。
この映画では、スタッフたちが本当に楽しそうに作っているのが
観ている方に伝わってくる。
映画自体が弾み、踊っているような感じなんだ。
水の都ヴェネチアの完全ロケーション、
サンマルコ広場における18世紀のカーニバルの再現、
気球の上のロマンチックな逢瀬……。
まさに<芳醇>という言葉がふさわしい映画だ。
ストーリーの方も、だれもが予想しない結末を迎えるしね」
----えっ、なになにそれ?
でも、どうせまた教えてくれないんだよニャあ。
「いやいやいや(笑)。
じゃあヒントを一つだけ。
かくして<伝説>は生き続ける」
----なんのこと?まったく分かんないよ。
(byえいwithフォーン)
※これくらいモテたら本望だ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はイギリスのオフィシャル壁紙より。
「うん。チラシの言葉を借りれば
<恋愛史上最も名高いプレイボーイ>。
その道を究めた人のドラマと言うのは、どんなものであれ、
それだけでオモシロいけど、
それが色恋ごととなれば、さらに映画向きってことじゃないかな」
----でも、そうなると<真実の愛>からは遠ざからない?
「現代のモラルからするとそうなるんだろうけど、
とにかく彼は、女性につくすことを人生最大の歓びとしたらしい。
貴族の令嬢から娼婦まで、その数、実に130人とも言われる。
この映画では、最初はカサノバの恋の手練手管を見せながら、
途中から物語を思わぬ方向に転ばせてゆく」
----えっ、伝記映画じゃないの?
「そう、勘違いしてもしょうがないよね。
じゃあ、まずは簡単なプロットを紹介しよう。
女遊びがすぎて教皇庁に睨まれているカサノバ。
彼は次のカーニバルまでに良家の子女と結婚することを余儀なくされる。
ところがその前にひとりの魅力的な女性フランチェスカ(シエナ・ミラー)が現れる。
彼女は男に変装して大学教授を論破するかと思えば、
剣で男と対等に張り合い、
またグアルデイという男の名前で危険な恋愛小説も書いたりする。
こんな彼女をカサノバ(ヒース・レジャー)が放っておくわけがない。
しかしフランチェスカは『私は生涯、ただ一人の男性だけを愛する』と宣言し、
カサノバのような生き方を拒否するんだ」
----男装の麗人?なんかどこかで聞いたような?
「同じくヴェネチアを舞台にした『ヴェニスの商人』だね。
脚本はそれを意識しているのかも…。
カサノバが自分の正体を偽って
フランチェスカに恋の罠を仕掛けるところなんかも、
まるでシェイクスピア喜劇のような味わい。
<登場人物は真実を知らず、観客はすべて分かっている>……
この構図から生まれる含み笑い的オモシロさが
この映画の特徴だね」
----でもカサノバにはすべてお見通しなんでしょ?
「うん。そこが恋愛の達人たるゆえん。
それでも映画は、ヴェネチアを騒がせる危険人物カサノバとグアルデイの逮捕に
ローマからブッチ司教(ジェレミー・アイアンズ)が
送り込まれたことで急展開を見せる」
----ふうん。楽しみだね。
でも監督がラッセ・ハルストレムとは思えないなあ。
「ハルストレムはいつしか
抑制の利いた演出力を持つ<作家>として定着してしまったけど、
もともとは『アバ/ザ・ムービー』で名を挙げた監督だからね。
この映画では、スタッフたちが本当に楽しそうに作っているのが
観ている方に伝わってくる。
映画自体が弾み、踊っているような感じなんだ。
水の都ヴェネチアの完全ロケーション、
サンマルコ広場における18世紀のカーニバルの再現、
気球の上のロマンチックな逢瀬……。
まさに<芳醇>という言葉がふさわしい映画だ。
ストーリーの方も、だれもが予想しない結末を迎えるしね」
----えっ、なになにそれ?
でも、どうせまた教えてくれないんだよニャあ。
「いやいやいや(笑)。
じゃあヒントを一つだけ。
かくして<伝説>は生き続ける」
----なんのこと?まったく分かんないよ。
(byえいwithフォーン)
※これくらいモテたら本望だ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はイギリスのオフィシャル壁紙より。
ごぶさたしてます~。
一足先に「カサノバ」観に行ったので、レポート&ショートストーリーをトラバさせてもらいます。
えいさんのレポートって、ほんと読みやすいですよね。
私は勢いだけで書いてますが、良かったら遊びにきてください
読みやすいと言っていただき、光栄です。
この『カサノバ』は、いくつものストーリーが交錯して
ラストで大団円を迎えるという幸せな映画。
どこを割愛するか悩みました。
ミッシーさんはハルストレム監督がお好きなんですね。
僕はこの監督だったら『ギルバート・グレイプ』かな。
最近、意図せずにヒース・レジャーの出演作のDVDを何本か観ていて、
かなり気になる俳優さんです。
「カサノバ」も楽しみです。
中世が舞台になっているようですね。
宝塚好きでもある私は中世のコスプレも大好き。
いろいろな楽しみ方ができる映画になりそうです。
シエナ・ミラーも出ていて、
プレーボーイのお話ということで
なんだか「アルフィー」みたいな先入観を持ってしまわないか、
先ほどの投稿、書いている途中で送信してしまいました。
申し訳ありません。
続き・・・
なんだか「アルフィー」みたいだなという
先入観を持ってしまわないか、心配です(笑)
むふふ。
『アルフィー』に比べて痛快です。
時代の違いか、あるいはカサノバが天性のプレイボーイだからか…。
だいじょうぶ。
ヒース・レジャーのファンの方でしたら、
けっこう楽しめると思います。
そういえば、一緒に観に行った人も
『ヴェニスの商人』のことを口にしていました。
私はまだ観ていないのでこの作品も
レンタルして観たいと思います。
現実に根ざした映画もいいのですが、
このような<遠い異国>へ連れて行ってくれる映画もまた格別。
『ヴェニスの商人』も楽しんでください。
また、よろしくお願いします。
えいさんのとこで見つけて、すっごく楽しみにしてたのですが
予想に違わず・・・いえいえ、それ以上にはまっちゃいました♪
『ベニスの商人』や『恋に落ちたシェークスピア』が気に入ってるひとなら
観てて、楽しめるんじゃないかな?
ジェレミー・アイアンズは、ベニスで生真面目だった分
こちらで、プッチ司教楽しんで演じていたのでは(笑)
なんて思ってしまいました。
大団円の中で、予測できなかったのは弟くん(笑)
そうか~そーだったのかーーーっと
感慨深く、観終えましたっけ^^;
今年のベスト候補とは、スゴいですね。
ご紹介しておいたかいがあったと言うものです。
しかし、この脚本は巧かった。
いろんなエピソードが見事に収斂しました。
弟くんの扱いなんて、
もうあっけにとられるしかありませんでした(笑)。