ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『海洋天堂』

2011-03-24 21:58:58 | 新作映画
(英題:Ocean Heaven)



----えっ。この人、
ジェット・リー
ナイナイの岡村かと思った。
「(笑)。そうだよね。
とても、あの“武の達人”とは思えない。
ここで彼が演じているのは、
妻に先立たれ、
男手ひとつで自閉症の息子を育てている
普通の市井の父親」

----それは…!
このプレスからすると、
もう、息子は20歳を超えているみたいだし、
先が大変だ。



「そうなんだ。
日本でもその問題が取りざたされている
自閉症児も含む知的障害者が成人となった後、
その自立のあり方。
親はいずれは歳を取っていく。
彼らが思うのは、
自分が先立ってしまったら、その後、
遺されたこの子供はどうなるのか?」

----そうか。学校に通っている間はいいけど、
卒業後は、誰が彼らのケアをするのか…。
これは大きな問題だよね。



「実は、ぼくもほんの少しだけど、
自閉症の人のガイドヘルパーとして、
彼らと一緒の時間を過ごしたことがある。
これは、そのときの体験から言うんだけど、
ひとつのことに固執したときの表情、
会話におけるオウム返し、
いつもと違う環境に置かれた時の取り乱し方など、
ウェン・ジャンの演技は、
時として演技とは思えないほどだった。
そして自分が死んだ後のために、
“生活のイロハ”を教えようとする父親ワン・シンチョン。
たとえば、バスの運転手に扮して、
降りるバス停名が聞こえたら
息子に『降ります』と言うよう、
その訓練を施す」

----その父親役がジェット・リーってわけか…。
それは、観てみたいニャ。
でも、なぜ、息子がこんな年になってから?
「シンチョンは
末期の肝臓ガンに侵されていることが判明。
彼には時間がなく
それで焦っているんだ」

----聞けば聞くほど、
ジェット・リーとしては珍しい役だよね。
「実は、彼は
2004年」12月26日に起こった
スマトラ沖大地震に遭遇。
長女を抱え首まで海水につかるも、
家族全員無事救出されたという体験をしている。
その際モルジブで回復を待つ間、
援助ができる人々がみな積極的に手を差し伸べる姿を見て
深く心を動かされ、
2007年4月、
1人+1ドル+1ヶ月、
賛同者一人ひとりが毎月1ドルを献金するという
“壱(ワン)基金”を創立。
その後も壱基金の活動を続け、
慈善活動をメインに動きまわっていたらしい」

----そうか。
だから、しばらくスクリーンで
彼の姿を見なかったんだ。
「そう。
2008年に起こった四川の大地震では現地に出向き、
ジェット・リー自らボランティアに交じって救助活動を。
以後、世界保健機構(WHO)の慈善大使、
国際赤十字の慈善大使に任命されるなど、
映画の活動は休止していたようだ。
その彼の筆記第一作がこれ…
とここまで聞けば、
フォーンもなるほどと思うんじゃないかな。
監督のシュエ・シャオルー
ボランティア活動をしていた自閉症施設こそ、
偶然にも壱基金が選んだNGO組織の“模範プロジェクト”の
第一回最優秀団体だったんだ」

----ニャるほど。繋がってきた。
もう少し映画の見どころを…。
「それはスタッフかな。
撮影がクリストファー・ドイル
音楽が久石譲
そしてなんと主題歌がジェイ・チョウ
その内容からはとても想像がつかない、
豪華な顔ぶれ。
ファンにはたまらないだろうね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「なによりも大切なのは親子の絆なのニャ」いいねぇ

※こう言っては不謹慎かもだけど、ジェット・リーがキュートだ度

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2 コメント

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こんにちわ (にゃむばなな)
2011-03-25 16:17:59
なるほど、あの地震がジェット・リーにここまで大きな影響を与えたんですね。
本当にジェット・リーでも李連杰でもない彼の新たな一面を垣間見れた映画でしたよ。
■にゃむばななさん (えい)
2011-03-27 22:18:55
こんばんは。
このジェット・リーのエピソードが
プレスに載せられたのは、
もちろん、今回の大地震以前。
でも、そのことを口にしづらくなりましたね。

ジェット・リーが
今後、どういう方向に進むのか?
とても興味惹かれた映画でした。

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