ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『エメラルド・カウボーイ』(byえいwithフォーン)

2004-11-21 12:47:26 | 新作映画
-------これはコロンビアでエメラルドの最初の輸出業者になった
早田英志の話だよね。本人が出ているんだって?
「そうなんだ。まあ、確かにスケールの大きい人だったね。
ゴールドラッシュのアメリカのカウボーイのように
早田は南米コロンビアへ渡り、
エメラルド原石を取引する<エスメラルデーロ>になろうとする。
そしてそこで知り合った女性から、
彼はエメラルドに関するすべてを伝授されるんだ。
しかし現地はゲリラが出没する危険地帯。
友人デイブも闘鶏観戦の最中に射殺されてしまう....。
一回こっきりの人生を自分の悔いのないように生きようとした結果が、
この大成功なんだろうけど、
よほどの覚悟と冒険心、そして夢がなければムリだよね」

--------ちょ、ちょっと待ってよ。映画はどうだったの?
「実話を基に描かれた<アクション・ドキュメンタリー>って
ナンのことか分かんないよね(笑)。
最初は劇映画にするつもりだったけど、あまりにも危険すぎるため、
当初予定していた監督が辞退。
主演の日系アメリカ人俳優も降板したらしい。
そこで半分をドキュメンタリー的手法で撮影と言うことになり、
現代の彼を早田本人が演じている間に、
若き日の早田役をコロンビア人からキャスティングしたらしい。
しかし、これは正確にはドキュメンタリーとは言えないね。
結局は再現なんだから、<フェイク・ドキュメンタリー>」

---------ふうん。ユニークと言えばユニークだ。
「で、その人生自体がおもしろいから
出来不出来はともかく、目はスクリーンに釘付けになる。
しかし、本人が出てくる現代の部分になってからそれが崩れていくんだ」

---------と言うと?
「本人が役者として活躍するのは、
自分をコロンビアから追い出そうとする労働者組合の陰謀に対して戦うシーン。
確かに、早田本人が築き上げた会社だから、
それを奪われるような感じで追い出されるのは
腹立たしいだろうなというのは、とてもよく分かる。
しかし、それにしてもこのシーンが全体の四分の一ほども占めたのはまずい。
それまで、テンポよく波瀾万丈の人生を見せてくれたのに、
なんで、ここだけこんなに長いの?と、退屈してしまう。
この経営者と労働者の闘いだけをテーマに描いた映画になっていたら、
また違ったんだろうけど....」

-------やはり、人生は攻めの方がおもしろく、
守りに入っちゃダメってことかにゃ。

※危険度

人気blogランキングへ}