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アナログ・デバイセズ、高速データレートと高分解能を実現したシグマ・デルタA/Dコンバーターを発表

2008-07-05 13:13:43 | Weblog










アナログ・デバイセズ、
高精度センシング向けに最高の速度と分解能を提供する
シグマ・デルタ・コンバータ「AD7190」を発表

●7nVの低ノイズと16ビットを超えるノイズ・フリー分解能を最高2.4kHzまで実現
●プログラマブル・ゲイン・アンプを内蔵


 アナログ・デバイセズ社(ニューヨーク証券取引所:ADI)は、本日、高速データレートと高分解能を実現したシグマ・デルタA/Dコンバータ(ADC)「AD7190」を発表しました。産業用機器メーカーは、「AD7190」により、精度の高い計測機器における動作速度と精度のさらなる向上が可能になります。競合デバイスの場合、速度が1kHzを超えると急速に分解能が劣化するのに対して、24ビットのシグマ・デルタADC「AD7190」は、40mVから5Vの全入力電圧にわたり、最高2.4kHzの速度まで、16ビット以上のノイズ・フリー分解能(※注)を実現します。

 AD7190の優れた性能により、設計者は、極めて微弱な信号を高速に、かつ高精度に測定でき、重量計やプロセス計測制御モジュール、科学計測機器、医用監視装置などの高精度計測機器におけるシステム性能を大幅に改善することができます。またAD7190は、4.7Hzのデータレートで40mVの入力信号に対してわずか7nV rms(実効値)という低ノイズ性能を特長としており、設計者は、高精度DCシステム向けに21ビットのノイズ・フリー分解能を実現することができます。シグマ・デルタADCの中でも、AD7190は、広いデータレートと入力信号範囲にわたり、優れたノイズ・フリー分解能を提供するので、産業機器メーカーは、複数の機器向けに、同じデータ・コンバータ・ソリューションを柔軟に用いることができます。

 アナログ・デバイセズ社 高精度信号処理プロダクト・ライン・ディレクター、マイク・ブリッチフィールド(Mike Britchfield)は次のように述べています。「ラボ用の計測機器は、世界で最も精密な計測機器と言われています。極めて小さな信号をノイズ・フリーで読み取るには、高いゲイン設定での低ノイズ性能がADCに要求されます。一方、高速の計量ホッパーやコンベヤー用計量器を使用しているユーザーは、梱包された品物を高速で誤差なく処理しなければなりません。AD7190は、広範囲な入力信号電圧と高いデータレートで、高精度の測定を実現するシングルチップ・ソリューションです。そのため、システムの分解能で妥協することなく、より高速なスループットを実現します」


■超低ノイズ性能と業界最高レベルのオフセット・ドリフトを提供する内蔵型PGA

 シグマ・デルタADCであるAD7190は、DCから4.8kHzにわたり、超低ノイズと超低ドリフト性能を提供する最新のPGA(プログラマブル・ゲイン・アンプ)を内蔵しています。AD7190シグマ・デルタADCは、革新的な設計が施されたPGAを集積したことにより、4.7Hzで7nV rmsの超低ノイズと128倍のゲイン、さらにわずか5nV/℃という業界最高レベルのオフセット・ドリフトを誇ります。高集積のAD7190は、小さい入力信号をkHzオーダーのデータレートで変換するように設計された競合のシグマ・デルタADCに比べ、2ビットも高い分解能を提供します。またAD7190は、発振器や温度センサー、ブリッジ・パワーダウン・スイッチ、リファレンス・ディテクト・モニター、シングルエンド、擬似差動あるいは完全差動入力チャンネルの選択機能などの機能を内蔵したことにより、シグナル・チェーンのコストを最大で25%低減するというメリットを設計者にもたらします。さらに、AD7190は、同時50Hz/60Hz(電源ノイズ)除去、オフセットとゲインのキャリブレーション、オープン・センサー検出機能、チョップ信号/ノンチョップ信号の選択機能、および4個の汎用出力ピンを備えています。データ出力ごとの有効コンバージョンを求める場合には、ゼロ遅延モードを選択しソフトウェアのオーバヘッドを低減することができます。


■価格と供給について

 AD7190シグマ・デルタADCは、現在サンプル出荷中で、量産出荷開始は2008年11月の予定です。AD7190は24ピンTSSOPで供給しており、単価は1,000個受注時で5.90ドルです(米国における参考価格)。詳細情報については、ウェブサイト www.analog.com/jp/AD7190 をご覧下さい。


■アナログの世界とデジタルの世界を橋渡しするデータ・コンバータ

 今日、数え切れないほどのエレクトロニクス・システムにおいて、アナログとデジタルの世界を橋渡しするために高性能コンバージョン技術が欠かせないものとなっています。その高性能コンバージョン技術のサプライヤとして最も多く選ばれているのがアナログ・デバイセズです。ADIのコンバータ製品は、業界をリードするA/DコンバータとD/Aコンバータ製品群を備えており、産業用および計測機器、医用機器、自動車システム、通信インフラストラクチャ、および民生用電子機器で求められるサンプリング・レート、精度、低ノイズ、低消費電力、低価格、および小型パッケージ・サイズを特長としています。また、ADIは、設計における複雑さの低減や開発スケジュールの短縮、部材費の削減を実現する評価ツールを提供し、お客様が最適なデータ・コンバータを迅速に検証、選択、設計するのを支援しています。ADIのADCセレクション・ガイドについては、ウェブサイト www.analog.com/jp/ADCsearch をご覧下さい。ADCドライバについては、ウェブサイト www.analog.com/jp/adcdrivers をご覧下さい。ADIのDACセレクション・ガイドについては、ウェブサイト www.analog.com/jp/DACsearch をご覧下さい。


■アナログ・デバイセズについて

 アナログ・デバイセズ(ADI)は、技術革新、高性能、そして卓越した技術力を企業文化として継承し、半導体市場において長期にわたり高い成長を示してきました。ADIは、データ・コンバージョンとシグナル・コンディショニング技術の世界的リーディング企業として業界で高い評価を得ており、あらゆる種類の電子機器分野を取り扱う世界各国60,000社以上の顧客に製品を提供しています。アナログおよびデジタル信号処理アプリケーションに用いられる高性能集積回路の世界的なリーディング・メーカーとして、40年以上の歴史を誇るADIは、本社をマサチューセッツ州ノーウッドに構え、全世界で約8,900人の従業員を擁します。製造工場は、マサチューセッツ、カリフォルニア、ノース・カロライナ、アイルランド、フィリピンにあります。アナログ・デバイセズはニューヨーク証券取引所に上場しており(ティッカ-:ADI)、ADIはS&P 500インデックスに挙げられています。


※ノイズ・フリー(フリッカーフリー)分解能について
 A/Dコンバータのノイズ・フリー分解能とは、これ以上各コードを明確に分解することが不可能な分解能のビット数のことです。この限界は、あらゆるADCに伴う実効入力ノイズ(すなわち入力換算ノイズ)によるもので、通常はLSB rms単位によるrms量として表します。係数6.6を掛けることによって、rmsノイズをLSBピークtoピーク単位のピークtoピーク・ノイズ(コードを識別する際の事実上の不確実性)という実用的な数値に換算できます。



<製品に関する読者からのお問い合わせ先>
 アナログ・デバイセズ株式会社
 ホリゾンタル・セグメント・マーケティング・グループ
 電話03-5402-8128


*参考画像あり。