トラウマ(怪我)のメカニズムは二種類あります。
- マクロトラウマ(Macro trauma)
- マイクロトラウマ(Micro trauma)
マクロトラウマというのは、例えば脱臼とか、骨折とか、打撲、捻挫などです。
大抵、患者さん本人が何が起こったのかを覚えています。
それに対してマイクロトラウマというのは、「知らないうちに痛くなっていた」というようなことを訴えることが多いです。つまりなぜ痛くなったのか、本人にもわかりません。
マイクロトラウマを無理やり日本語に訳すと『微小外傷』とでもなりますかね・・・
原因は何だと思いますか?
運動選手に多いのが、「同じ動作の反復」です。
例えば投球運動。
投球動作は肩の周りにある筋肉(特にローテーターカフ)に大きな負荷を与えます。投球動作の一回一回において細かな傷(マイクロトラウマ)がローテーターカフに付いていきます。傷は小さいので最初は痛みなどの自覚症状もなくて、せいぜい運動後に違和感を覚える程度(筋肉痛みたいな・・・・)だったりします。この時点で適切なケアー(アイシングやその後の筋膜癒着のリリースなど)を行わないと、この小さな傷はどんどん蓄積されていきます。
そしてある日、マイクロトラウマ⇒マクロトラウマと大爆発して、筋肉の断裂が起こったりするわけです。
腰痛(ギックリ腰)などもこのケースがありますし、膝の痛み、肘の痛みも同様です。
何だかわからないけど、最近痛くなってきた・・・・なんていう場合はマイクロトラウマが蓄積している可能性がありますよ。
脅すわけではないのですけど、日ごろのケアを怠っていると怪我は起こります。
これは「たまたま怪我をした」というのではなく、「起こるべくして起こった(必然的に起こった)」ということです。(まさしく因果律)
激しい(過激な!?)トレーニングを日々行っている選手はたまには自分の体も労わってあげてください(ぼく自身も肝に銘じておきます!)。