Dr. Mori Without Borders / Mori-san Sans Frontieres

森 一仁が医学・国際政治経済金融・人文教養教育など関心問題を国際的・学際的に考える。

英知、急迫 ~モリゾーよりキッコさんへ~

2006-03-21 00:09:32 | 地球社会:国際政治経済金融
「きっこの日記」や「きっこのブログ」はかなり有名かと思うが、著者のきっこさんの作品が好きだ。彼女の素性は判らないし、本当に女性かどうか判らない私は平凡な市井の一市民に過ぎないが、WEBLOGを書くものとして彼女のように情報通で洞察力を持ち現象の解釈力もあるよう成りたいと思う。ヘアメークが生業というが、本当に女性ヘアメークさんだとしたら相当に聡明な方だと思う。文体もエネルギーがあり、本アーティクルのタイトル通り差し迫る様な叡智を折々に感ずる事がある。そして彼女への注目から連想される事柄があるのだ。

日本では主要メディアに載せないで個人が意見を主張してそれが注目されると言う事は、有名人でもない限り中々無かったように思う。お上なり権威ある機関または学者・大学教授や○○評論家と称する人間がTVなりメディアに登場して言論を形成すると言う事はあったように思う。きっこさんと言う”人物像”(素性を知らないので敢えて人物像としておく。)は、社会的に権威・権力を有する象徴的な何かを持っている人物ではない。王侯貴族でもノーベル賞科学者でも上院議員でもない、歌手のMAXが好きで欽ちゃんばしりがトクイな女性ヘアメークと言うのである。

映画「LEGALLY BLONDE」の日本版と言う感じもする。ヘアメーク特有のネットワークを生かして政界・財界の裏情報を掴んでそれを基に発言・行動しちゃう女の子、ELLE WOODSは多分私が年頃の女性だったら、いや男でもアコガレちゃう女の子なのだ。ファッション専攻の「キャピキャピ」(死語か、オヤジ語か?笑)カレッジ学生だったELLEが何とハーバード大学ロースクールに入学して見事に弁護士になってしまうのだ。この常識ではビックル一気飲みなストーリーの途中に第五の権力構造としての「ヘアメーク」が登場する。「家政婦は見た」も同じ枠組みである。裏情報・秘密情報へのアクセスがあり、しかるべき表現手段を持つとき、第四の権力=メディアを超えて個人はメディアたりうる。

おそらくきっこさんもお好きだろう和歌の世界では人々は平等である。一般市民も皇族も、公家も官吏もみな一緒に歌を詠むのだ。そんな時代がまた来たのかも知れない。有名歌手もスポーツチームの監督も科学者も医者も専業主婦も皆一緒に参加して言論活動が出来るのがWEBLOGの良さではある。「大齎」で「ビックル一気飲み」が出来ないから、復活祭の日付を過ぎたら「ビックル一気飲み」しちゃおうとリトル思う今日この頃なのだ。

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