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【現代思想とジャーナリスト精神】

現代と絶望日本/「報道特集2018.8.25」


       櫻井 智志

写真 安藤昌益と狩野亨吉


 複数の原発事故を想定した大規模な訓練は、それなりに意義あることと思う。だが、原発事故は既に起きてしまった。南海大地震の危険性も指摘された現代に、「深層崩落」と地震と原発の日本。大げさでなくこの無謀な原発再稼働政策は、大規模訓練がレクイエムとさえなる・・福島原発の解決と救済に向けて、全力を日本「国家」は挙げるべき。
 官庁に障がい者が公表を大幅に下回る雇用状況。有名大学入試における「犯罪的」「非人道的」「違法な」実態は、日本の建前と本音の凄まじい乖離の実態をあからさまにした。封建的差別的日本社会は、国民の無意識的な深層心理にマグマのようにはびこっている。最近公然と差別と抑圧、恫喝と蹂躙の会話が公然と世間ではびこり、ヘイトスピーチでも国会でも、日本は汚染されている。この事実を心に刻み、逃げまい。向き合い闘うことが、生きている証のひとつだから。
 日本も諸外国も豪雨や氾濫などの異常気象が続く。日本ももう何年も前から亜熱帯の高温豪雨が指摘されている。地球温暖化に原因があり、二酸化炭素、フロンガス、核兵器は強い影響を及ぼしている。大気汚染や核兵器の禁止が国際世論のうねりだ。日米行政トップの無責任に私は怒りをもつ。



 長野県「滋野時報」の民衆自立のミニコミ。わずか90年前のこの営為が、特高によって抑圧され弾圧された。治安維持法は20年ほど。この法律と特高警察により70年近くも「滋野時報」は歴史に埋もれた。江戸中期の医者で「自然真営道」「統道真伝」の埋もれて忘れられた思想家安藤昌益は、明治に旧制一高校長だった狩野亨吉により発掘された。
 書いても発禁された書。消えた歴史。戦時中廃刊された「滋野時報」。敗戦後に、村民たちは新たな決意で事実上再刊を果たした。その言葉の輝かしい日本再建の志。あの輝きを二度と泥沼にうずめてはならない。
 安倍総理さえ戦争が終わって生まれた。戦争中の特高について知る人も激減している。新潟県にいた訓導寒川道夫氏は特高に連行された。拷問まがいの取り調べは、外から見えない体部を狙い暴行される。特高は女性容疑者に強姦などの性的暴行を加え女性の尊厳を辱め空虚な絶望を与えた。
 日本の特高の手法は、日本軍兵士だった朴韓国大統領によって、韓国の政治犯にも敷衍させられていった。特高は、日本警察史の恥ずべき汚点である。ナチスのゲシュタポとともに再現させてはならぬ。だが、A級戦犯岸信介らの復権とともに戦後も公安警察として公然と復活している。


 
 

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