最近気になるACのCM。。
こだまでしょうか
「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと
「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって、
「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。
自分が相手に向けた感情は こだまのように返ってくる。。
自分が優しく声をかければ相手も優しく返してくれるョ・・
声をかけることで 相手に思いやりを持って接することができるんだョ・・って。。
そんな声が聞こえてきます^^
「こだまでしょうか」ACのコマーシャルに登場する 金子みすず の詩と背景について
(2011.03.30)
ACのCMに登場する 『 こだまでしょうか』という詩は、1903年山口生まれの女性童謡詩人、金子みすず(金子みすゞ)の作品。没後80年以上経ってもその詩はまったく古びず、今、目の前で作られ、読まれたもののように自然に心へはいってくる。
あまりにはやく亡くなった金子みすず。
彼女の詩は没後散逸し、幻の童謡詩人といわれた。
しかし、戦後「日本童謡集」という書籍に「大漁」という金子みすずの詩が掲載され、それが童謡詩人の矢崎節夫氏の目に偶然とまった。
この作品に魅入られた矢崎氏は実に16年間にわたってみすずの作品を探し続けたという。
大漁
朝焼け小焼だ
大漁だ
大羽鰮(いわし)の
大漁だ。
浜は祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰮のとむらい
するだろう
そしてついに矢崎氏はみすずの没後50年後、500編をこえる金子みすずの詩が記された三冊の手帳にめぐりあう。
この手帳はみすずが弟である正祐に託したものであった。
弟の正祐はみすずの詩のよき理解者であったが、正祐はみすずが姉と知らされずに育てられた。
幼くして父を亡くし、正祐は母の妹である叔母の嫁ぎ先へ養子にやられる。しかしやがて叔母がなくなり、そこへ実の母が再婚し入る。
そのとき正祐には実の母であるとはしらされなかった。
その後みすずは義父が経営する書店で働くことになるが、姉弟の関係であることはあかさないようにと言われた。
なんとも不思議な話だ。正祐は作曲の才がありみすずの詩に惚れ込み、そして実の姉と知らず恋心を抱く。
実ることのない悲恋である。義父はそれに気づき書店の番頭格である男とみすずを強引に結婚させる。
正祐は抗議し家を出てしまうのだが、義父の仕組んだみすずの結婚もうまくいかなかった。
みすずの代表作のひとつといわれる『私と小鳥と鈴と』を紹介する。
私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんの唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
500をこえる金子みすずの詩は20歳からのわずか5年間の間に創作されたものであるらしい。
みすずが20歳のときに関東大震災が起きた。
実の弟の正祐は東京へ勉強に出かけていたのだが震災を機に下関へ戻ってくる。
そこからみすずの運命が変わりはじめる。そんなみすずがつくった詩が日々テレビやラジオで放送されわたしたちを癒している。
なんとも不思議なものである。
さびしいとき
わたしがさびしいときに、
よその人は知らないの。
わたしがさびしいときに、
お友だちはわらうの。
わたしがさびしいときに、
お母さんはやさしいの。
わたしがさびしいときに、
ほとけさまはさびしいの。
こころ
おかあさまは
おとなで大きいけれど、
おかあさまの
おこころはちいさい。
だって、おかあさまはいいました、
ちいさいわたしでいっぱいだって。
わたしは子どもで
ちいさいけれど、
ちいさいわたしの
こころは大きい。
だって、大きいおかあさまで、
まだいっぱいにならないで、
いろんなことをおもうから。
愛それは行動です
愛 それは
言葉ではなく 汗をながすこと
愛 それは
言葉ではなく 捧げあうこと
すべての 喜びを ともに分け合い
悲しみ 苦しみを ともに歩むこと
愛 それは 言葉でなく 永遠につづくもの
愛 それは
言葉ではなく 信じあうこと
金子 みすゞ(かねこ みすず)
大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人。本名、金子テル(かねこ てる)。
大正末期から昭和初期にかけて、26歳の若さでこの世を去るまでに512編もの詩を綴ったとされる。1923年(大正12年)9月に『童話』『婦人倶楽部』『婦人画報』『金の星』の4誌に一斉に詩が掲載され、西條八十からは若き童謡詩人の中の巨星と賞賛された。
亡くなってから80年以上も経つのに とっても新鮮な詩ですね^^
ある記事にこんな言葉が・・
大きな悲しみと失意に包まれている今の日本で、みすゞの美しくて優しい日本語がみんなの心を少しでも和ませてくれたら……と願はずにはいられない。
ほんとうにそう思います・・
大地震からもう3週間・・
今こそ 人と人のつながりを大切に そして 金子みすゞさんの美しくて優しい詩が皆さんの心を少しでも和ませてくれたら……と思います。。
みすゞさんの詩・・
「つゆ」
だれにもいわずにおきましょう
朝のお庭のすみっこで
花がほろりとないたこと
もしもうわさがひろがって
はちのお耳へはいったら
わるいことでもしたように
みつをかえしにゆくでしょう
日常のほんの些細な事も 彼女の目にはこんなに優しく映るんですね。。
色々な大切な事をすご優しく気づかせてくれますね。
「こだまでしょうか」ももちろん素晴らしい詩ですが
その他にも、たくさん胸に響きかけてくるような素敵な詩があります。
ありがとうございました。
>色々な大切な事をすご優しく気づかせてくれますね
ほんとにそうですね。。
温かくて純粋で 素敵な詩がたくさんありますね^^
とても繊細な方だったみたいで 色々苦労も多かったんでしょうね。。
>良い歌や詩、映画などは古いも新しいもないですね
ほんとですね^^
今読んでも とても新鮮で心が洗われるようです。。
弱いものの気持ちを優しさで包んでくれます。
「私と小鳥と鈴と」の特に最後のフレーズが好きです。
今は、「愛それは行動です」が身に沁みます。
相田みつをの生活観溢れる詩も好きです。
「わたし、今、ここ、その合計が私の一生」認知度が低いので、間違っているかもしれませんが、この詩も好きです。
苦しい時や辛いとき 元気をもらえる詩ですね
金子みすゞさんの詩は おっしゃるように
>弱いものの気持ちを優しさで包んでくれる
どちらも 心に響くメッセージを私たちに送ってくれる詩です^^
「今 ここ じぶん その合計が 自分の一生」
これも、間違っているかも知れません。
>今 ここ じぶん その合計が 自分の一生
素敵な言葉ですね^^
なんだか背筋がピンとしてきます^^