久々の「高瀬川女船歌」シリーズ。
再読だけど、殆ど忘れてて (笑)
何気に読むのにちょうどいい。
「仇討ちの客」 澤田ふじ子 中央公論新社
2011.8.25
シリーズ第6作。
父の敵を探して二年ーー
母・下僕とともに、12歳で旅立った大炊助。
仇討ちの果てにあるものは……。
宗因はつぶやく。
「人間とは権力に執着するだけでなく、金でも家名までも、長く世に残そうとする愚かしい生き物なのじゃ。いくら名を残そうとしても、それだけの器量の人物でなければ、やがて忘れられてしまうのになあ。(略) ともあれ、他人に迷惑をかけずに自分が生きたいように生きる。これがやしの身上でなあ」
あとがきで、澤田さんは仰る。
災害復興の財源について(略)、大きな財力をそなえている新興宗教法人や既存の仏教教団に、どうして「宗教法人税」を課すことを提案しないのだろう。
GDP世界何番などと誇らなくても、少しぐらい貧しくても、諸外国から信頼される穏やかな国になればいいのだ。そして人はこれからどう生きるべきか、新しいパラダイム(知的枠組)を提唱できる国にと、転換すべき時代にきているのだとわたしは思っている。
「奈落の顔」 2012.4.10
シリーズ第7作。
無邪気な息子が父の職を奪い、
一家の暮らしががらりと変わる……表題作
親子の絆を問う短編が連なる……。
「偸盗の夜」 2013.9.25
シリーズ第8作。
血まみれで横たわる父、
冷たい目をして長屋を飛び出した母ーー
角倉屋敷の台所働き・お琴は、
悪夢のような出来事が忘れられない。
それから11年、事件の真相が明らかになる。
第9作目が、2015年に出ている。
ついでに読んでみよう。