ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

冷たくてドライなマスク

2008-05-10 08:13:16 | 
僕は、他人からどう見られているのだろう。
ふと考える時があります。
他人からどう思われようが、あまり気にしないようにしています。
けれど、とは言っても、気にならないと言ったら嘘になります。

多分、そっけなく、ドライで、ことによったら冷たい人だと、
思われているかもしれません。
本当は、そんなことはありません。
自分で言うのもなんですが、結構、情に厚くいい奴なんです。
ただ、そう見られるのは、いつからかそのように「ふるまう」ことを、
決めてしまったからからかも知れません。



私利私欲や裏切り、悪意などを見て、ほとほと疲れた時期がありました。
なら、もう“人”というものに踏み込まない、周囲1メートル以内に、
決して踏み込まない。だから、自分の周囲1メートル以内にも、
誰も踏み込ませない。そんな悲しいふるまいを続けてきました。
本当に心を許せる人にしか、本当の自分を見せない。
あんなに一杯いた友人や知り合いも、いまではごく限られた人としか、
付き合うことをしなくなっています。

それでも最近は、だいぶ“大人”になり、いろんなことを呑みこめるようには
なっていますが、基本的なスタンスに大きな変わりはないようです。

僕は昔から、後輩や部下というものに、ついつい思い入れを濃くして、
後戻りできないところまで行ってしまう“クセ”がありました。
それが男性でなく女性だとなおさらに。
なぜなら女性はか弱く、慈しむべくものとの古風な観念が僕にあったからかもしれません。
H子などはその典型でした(実際は、女性の方がずっと強いことを後々に知ることになるのですが・・・)。
その人の抱える悩みや苦しみ、様々な事情を知り放って置けなくなるのです。
外側から何をしたとてなかなか救ってあげられないことが多く、
また経済的な問題でもしてあげられることに限界があります。
そうすると、どうしても内面に入っていかざるを得なくなります。
立ち入れば立ち入るほど、心は友情や同情から、愛情や恋愛へと変化します。
心の病や問題を救えるのは、深い愛であると思います。
そこまで行き着かないと、どうにもならない感じがしました。
そして、そこに至ってしまって、もう後戻りできなくなって、
閉塞的な状況に陥る愚を何度も繰り返してきました。

だから、そういうことを止めようと思いました。
「ほどほどに」と言うことを知らない僕であるならば、そんな“クセ”は誰のためにもならない。
寧ろ害悪であると、深く自省しました。



本当は、どんな人にも手を差し伸べて、できるなら救ってあげたいと心のどこかで思っています。
いまもそういう人は回りに一杯います。
けれどこんな考え方自体が不遜なのかも知れません。
人のことを考える前に、まず自分がしっかりしろ。ですよね。

しかし、「冷たくてドライなマスク」(決して僕が二枚目でハンサムとかではないです)にも、
多少疲労感がでてきちゃって、少しは「解禁」しようかと思う今日この頃です。
C子のことも、H子のことも、Iちゃんのことも、今となってはいい思い出ですし。
今ではさすがに、程度と言うものもわきまえられるようになっていると思います。
「ありがためいわく」なんて言われそうですね。その時はその時でしょうか。

苦しみから解放された人の笑顔はとても気持ちがいいです。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (たけかな)
2008-05-10 11:58:34
私も思いいれが深いほうです。でも、それも人へのやさしさですよ。自分の欠点に気がついたときはとても苦しい思いもしますが、「自分が変わりたい」と思う限り大丈夫だと思いますよ(^^)
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有難うございます (dragon21)
2008-05-10 22:09:37
たけかなさん、こんばんは。

思い入れの深さは、おっしゃるとおり、
やがて自分に跳ね返ってきます。
そのたびに、自分の至らなさや非力さに反省しきり。
それを克服する気持ちがあれば、本当の優しさを、
その人にあげることが出来るでしょう。

そんな人に、僕はなれるのだろうか・・・

がんばります。
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考えてしまいますね。 (いちご)
2008-05-14 12:59:13
こんにちは。
素敵なお付き合いしてるんですね。

相手を深く思ってあげる事が自分にも同じように返ってくるんじゃないかなと思ってます。

年を重ねてくる(笑)と新たに事を始めるとか、自分をさらけ出してまで傷付きたくない、ダメージを受けたくないと考えがちになります。
けど
どんな仕事や人間関係でも相手を思いやり、お互いの心が豊かになる事が大事なんじゃないかなと。
そういう人が回りに沢山いると幸せに思えます。






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はじめまして (dragon21)
2008-05-14 23:52:44
いちごさん、こんばんは。

情けは人のためならず。

これは、人に情けをかけるのは、自分のためにも、
という意味らしいです。
僕は、しばらく情けをかけるのはその人の為にも
良いことではない、という意味に解していました。

お互いに、「情けは人のためならず」の精神で、
互恵の考え方を持てば、どんな組織や集団であっても
上手くやっていけるのに、、、と思います。

ご訪問、ありがとうございました。
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