いつもの帰り道、駅から続く賑やかな商店街の、
そちらこちらの店先を眺めながら、
目の前に迫る年末の気配を感じ取り、
僕も心なしかわくわくします。
年末も目前に迫っています。あと1か月です。
そわそわするこの時期ですが、ようやく1年が終わるという安心感、
そして新しい年がまた来るのだという期待感に、
街の喧騒とは裏腹に、僕の心持は穏やかになるのでした。
〝あぁ、またクリスマスが来るんだね〟
民家の続く小さな小道の通りすがりの一角に、
ちらちらと、ほんとうにちらちらと瞬く、
光の綿帽子を見つけました。
近づいてみると、民家の二階のベランダに、
ささやかなクリスマスのイルミネーションが、
やはりちらちらと輝いていました。
〝子供たちはさぞうれしかろう〟
そんなわが子をみる親たちはもっとしあわせだろう。
暗がりの中でちらちらと瞬くそんな光をしばし見ていました。
子供の頃みたクリスマスツリー、学生の頃彼女と見たイルミネーション、
東京でなんども見た光のページェント…・
思い出すことばかりだ。
けれどなにか生きる強い力が湧いてきました。