Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

隠れた大疵の古伊万里

2019年11月11日 14時44分31秒 | 古伊万里

 この小皿は、ちょううど4年前に、田舎の骨董市で買ったものです。

 

伊万里色絵宝珠・花文小皿  (表面)

口径(平均):12.3cm  高台径:7.1cm  高さ(平均):4.2cm

かなりの歪みがありますので、口径と高さは平均値(だいたいですが)です。

製作年代:江戸時代中期

 

 

 

側面

 

 

 

 これを見た瞬間、「あれっ、なかなか良いじゃない。田舎の骨董市では、滅多なことでは出会えないな~」と思いました。

 しかし、値札を見て不信感が募ります、、、(-_-;)

 思ったよりも安いんです。

 何か「訳アリ」かなと推測します。

 そこで、手に取って裏を返しましたら、納得です(^-^;

 高台の六分の一ほどが欠損しているではないですか!

 

 

底面

 

 

 

 それを見て、「やっぱりな~」、「やはり、買うのは止めるかな~」と思案します。

 そこへ、店主の一言が届きます。

 「お客さん。良い物でしょう! 高台の大きな欠損がなかったら、もっと高くなるし、だいたい、このような骨董市になんかに出てきませんよ!」

 それで、私も、「それもそうだよな。これだけの物は、無疵ならば、なかなか市場には出て来ないよな。これまた、ひょっとすると、無疵で5枚組なら、美術館入りするかもしれないよな」と思い、また、「大疵とはいえ、誰も買わずにいれば、結局は、そのうちに打ち捨てられ、この世から抹殺されてしまうんだろうな。もったいないよな」と思い直します。

 それに、食器として使うわけでもなく、鑑賞する分には、高台に大きな欠損があっても、その部分は目に入らないように飾ればいいわけだから、と、自分自身に言い聞かせます(^^;

 まっ、そんなことで、結局は連れ帰ることになったわけです。

 ということで、我が家には、またまた、疵物が増えました。

 そんなこんなで、我が家には、どんどんと、疵物、ガラクタが累積していくんです(><)


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (OJ倶楽部)
2019-11-11 14:53:15
色もとてもきれいですね。
ちょっとゆがんでいるのも魅力です。
かけがあっても問題ないではないですか。
私もアンティーク人形を集めていたときに
ひびがあるのとか買っていました。そうでもないと高価すぎて手に入れられません。好きなものを側において暮らせるのは幸せです!
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疵物 (遅生)
2019-11-11 15:59:44
もはや、疵物合戦の様相を呈してきましたね。これなら私も足軽ではなく、馬に乗って戦えそうです(笑)
何でも気兼ねなく披露し合えるのがブログの良いところですから、また大疵物で参戦させていただきます(^^;)
ところでこの器、珍しい形ですね。やはり向付でしょうか。
内側にこれだけの絵付けをするのは、着物のように江戸の粋に通じるものがあるようにも思えますが・・・・。
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OJ倶楽部さんへ (Dr.K)
2019-11-11 17:10:16
OJ倶楽部さんも、アンティーク人形を集めていたときには、ヒビがあるものとかも買っていましたか。
無疵完品がいいに決まっていますが、それにこだわっていますと、お金もかかりますし、なかなか出会いもありませんから、或る程度で妥協せざるをえませんよね。
この器、裏面だけ見ていると幻滅ですが、目立たない部分の欠損ですものね。許されますよね。
自分で気に入ってりゃ、それでいいと思ってやっています。
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遅生さんへ (Dr.K)
2019-11-11 17:24:07
ははは、疵物合戦の様相を呈してきましたね(笑)。
でも、今回は、歴戦の騎馬武者には立ち向かう気にもなりません(><)
そちらの初期伊万里には、満身に武士の勲章の戦い傷がみられます。それに圧倒され、戦意喪失です(笑)。

この器、皿にしては深さがありますよね。鉢ほどには深くはありませんが、、、。
向付用として作られたのかもしれませんね。
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(*´艸`*) (チョイ悪ジー)
2019-11-11 17:44:19
良い方に理解して結局なんだかんだ言って連れて帰ってきましたね(;'∀')
ま~あチョイ悪も小屋にあったガラクタ⁉処分しましたが昔の父親の骨董仲間⁉飾っていた皿3000円と言ったらもう一人の5000円で買うともって行きました‼
ブログ初めて色々面白さも⁉ガラクタでももう少し大事にしておきます(^^)/
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Unknown (ころすけ)
2019-11-11 19:13:05
傷と言っても高台の破損ですからねぇ・・・値段が安ければ思案する必要もないと思うのですが(私なら)。
それにしても色絵のなます皿ぼいモノはあまりみない気がします。dr.kさんは古伊万里を数多く見ているので、そうした珍しいモノにもありつけるのですね。(^-^)
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チョイ悪ジーさんへ (Dr.K)
2019-11-11 20:10:58
気に入ったものを見ると、結局は、なんだかんだと言っては連れ帰ってしまいます(-_-;)
その結果、ガラクタの山を築くことになります(-_-;)

でも、ガラクタでも、蓼食う虫も好き好きとか、、、。
それを気に入った人は、高くても買いますから、ガラクタでも大切にしておくべきですね(^-^;
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ころすけさんへ (Dr.K)
2019-11-11 20:22:02
高台の破損も、少しの欠けならね~。この欠けは盛大ですからね。最初見た時はギョットしましたよ(笑)。また、よくも、こんな風に見事に高台だけ欠けたものだな~と、感心もしました(^^;

「色絵のなます皿ぼいモノはあまりみない気がします」か。私は、その点には気付かずに買いました。
そのことに気付いていたら、迷わずに済んだかもしれませんね。
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傷を上回る魅力 (酒田の人)
2019-11-11 20:52:15
雰囲気の良い色絵の深皿ですね!
華美さがなく色使いのわりに落ち着いた雰囲気がありますから、享保あたりの品でしょうか。
裏面もイケてますし、業者さんにとっては高台のカケは大傷なんでしょうが
それを上回る魅力がありますから、ワタシも見つけたら「買い」の品です。
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2019-11-12 08:34:59
派手なわりには、不思議と、嫌らしいド派手さはないんですよね。
そんなところが気に入りました。
名品と言えるようなものではなく、そこそこのものですが、安かったものですから買ってきたという感じです。
このまま、世の中から抹殺されてしまうのも可哀そうと感じましたものですから、、、。
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