パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

今度は「紙」か!

2008-01-17 16:53:52 | Weblog
 またまた「偽装」発覚で、今回は年賀はがきの古紙混入率を、郵政省と約束した40パーセントよりはるかに少なかったというもの。この「偽装」は、コピー用紙などでも同じように行われていた。というか、「再生紙」と銘打っているものは、ほとんどが「偽装」ということだ。

 コピー用紙はよく買うのだけれど、「再生紙」と書かれているのを見て、本当かなとは思っていた。再生紙で、あそこまで白くはならないだろうし、もし、本当に「再生紙」だとしたら、ものすごく大量の漂白剤を使っているのではないか、だとしたら、再生紙こそ環境に優しくない、ことになる、などと思っていたのだが、実は、「再生紙」という表示そのものが「偽装」だったというストーリーは考えていなかった。

 製紙会社としては、他社が「再生紙」と銘打っている限り、自分のところもそうしないと売れないわけで、同情の余地はあると思うのだが、あの社長以下、雁首そろえて頭を下げる謝罪会見を見るのは、嫌だ。もっと、胸を張って、「言い訳」しなさいよ、と言いたい。
 月光の読者さんの誰だったかわすれたが、我が家の家訓は「言い訳できないことをするな」で、したがって、「言い訳できることはあくまで言い訳する」と言っていた人がいるが、同感だ。ちゃんと理屈が通るならば、の話だが、いくらでも言い訳していいのだ。言い訳できないので、頭を下げて謝る、というのならわかるが、言い訳できる余地があるのなら、言い訳すべきだ。

 まあ、今回の「再生紙偽装」は、製紙会社が全部やっているそうなので、かえって話は簡単だ。みんなで申し合わせて、正直な古紙混入率を表記すればいいだけだが、でも、それだと「エコリサイクル」の理念そのものが危殆に瀕することになる。でも、しょうがない。

 いずれにせよ、今回の件で具体的に犯人を挙げるならば、古紙混入率40パーセントなんて、あり得ない数字を強要した郵政省だろう。40パーセントも古紙を入れたら、郵便番号の数字を読み取れないくらいの品質にしかならないそうで、なんで製紙会社は、「それは無理」と断らなかったかというと、他の会社が嘘を言って注文を取ってしまうからだ。ということは、「嘘」が官僚相手には通用しちゃうということで、結局、発注者の官僚が「現実」を全然知らなかったことが原因ということになる。

 年金行方不明問題だって、ことの始まりは、コンピュータを使ってさえいれば、全部自動処理できると思い込んで、システムを新しくしなかったことにあるわけで、それで最近、エリート官僚のキャリアたちには、若い頃に数年間民間会社への出向を義務づけて、「現実」を知るようにしているとか聞いたことがあるが、なんでそんなまどろいことせなあかんねん!どうせ「目黒のさんま」がおちやろって、思わず関西弁になってしまったが、発想そのものが、江戸時代か!って言いたくなるくらい、ものすごく現実離れしている。

 ところで、今回の芥川賞は関西弁小説だそうで、う~ん、『細雪』は好きなんだが…しかし、受賞者,美人だ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿