パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

しずちゃん

2005-12-09 13:57:53 | Weblog
 Sさんがなかなか金を払ってくれない。払ってくれと言うと、今、全然金がなくて金策で走り回っているのだという。ただし、Sさんの言う「金策」は、我々に払う金のためではなく、よく知らないけれど、別の事業に関することだ。そして、それに目処がついたら、つまり、ぶっちゃけて言うと、その事業への銀行からの融資がおりたら、そこから我々の人件費を払うというのだ。
 おいおい、いくら「金には色がついていない」とはいえ、道路税の一般財源化よりもっと筋の悪い話ではないか。とはいえ、Sさん、この話をする時はさすがに声を潜めていたし、本人に自覚があるのなら、あえてこちらが言い立てることもなく、もらえるものはもらっちゃおうと考えていたのだが、その「融資話」がダメになっちゃったらしいのだ。それで新たな「融資」かなにかを求めて走り回っているというわけだが、大体、自費出版本なんだから、費用は「自腹」が本当だろう。でも、Mさんに言わせると、Sさんは、「絶対に自腹は切らない人」なんだそうだ。「自腹」には相当溜め込んでいるのに、と。そんなに「ケチ」には見えないのだが……「結局、恐妻家なんですかね」と言ったら、そうだろうね、とMさん。
 Sさんの自宅に電話した時、一度だけ、奥さんが出てきたことがある。「まあ、いろいろ大変のようでございますねーおほほほ」と笑っていたが、Sさん、まだ印刷にかかっていない段階で出版社から印刷費を請求され、奥さんに借りて払ったことがある。決して大金ではないが、ほんのちょっというわけでもない。それで、途中で話がこじれた時、Sさんは、「オ、オレはな、ツ、ツ、ツ、妻に、カ、カ、金を借りてんだッ」と切羽詰まった表情で言い出したことがあったが、奥さんの、旦那さんの「窮状」どこ吹く風の笑い声を聞いて、この時のSさんの真っ赤に興奮した顔を思い出した。まあ、いろいろあらーな、なんだろう。
 
 というわけで、支払いを依然、ちびちびと少額づつ払いたいような様子で、それじゃあ困るので、キャッシングを使ってでも、ともかくまとまった金を頂きたいというと、自分がキャッシングするのは嫌だが、そっちがキャッシングするならいいという。いずれにせよ、返済はSさんがやるわけだからおんなじことだと思うが、まあ、そう言うので、キャッシングで幾ら借りられるかはっきりしないが調べてみますということで電話を切った。
 そして、今日、たまたま近所のりそな銀行で、カードをすすめられ、今も二枚持っているが、あともう一枚くらいあったほうが、ちょうどSさんの件もあるし、いいだろうと思って加入したら、おまけにタオルをもらった。
 ところが、そのタオルを帰り道、ダッフルコートのポケットに突っ込んでふらふら歩いていてどこかに落としてしまった。筑紫め! いや、チクショーメ! オマケをなくす、って、自腹が傷んだわけでもないのに、なんか、えらく悔しい。

 久しぶりに金魚の水を換えた。正確には金魚の水槽の水を換えた。で、久しぶりに金魚をしげしげと眺めたら、ものすごくでっかくなっている。これはもう「金魚」なんかじゃない! ずんどうの、無愛想なでっかい赤いフナだ。それで、このでっかい金魚を「しずちゃん」と呼ぶことにした。

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5 コメント

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そのキャッシング、 (うさぴょん)
2005-12-09 23:07:57
Sさんからの返済の支払いが滞ったらえらい事になってしまうと思いますが・・・。

金利もなかなかバカに出来ない金額になるのではと愚考致します。
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話題、違いますが。 (うさぴょん)
2005-12-10 08:42:15
各種報道によると、二年ぶりに米牛肉輸入再開だそうですね。さすがに小泉、コレはちょっと・・・。

これも、ユダヤの陰謀?(笑)

米牛使用再開までに吉牛食べ納めに行こうかな、と思っています。
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Unknown (ひめくさ)
2005-12-10 17:35:48
しずちゃんの話かと思いましたw
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にょ? (うさぴょん)
2005-12-11 00:34:15
しずちゃんのお話かと・・・という事は、「しずちゃん」というキャラクターだかタイトルかのアニメか漫画か小説があるんですか?
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「しずちゃん」とは…… (南原)
2005-12-12 12:34:02
 「しずちゃん」というのは、男女二人組の漫才コンビの女の方の名前です。身体が、まじででっかくて無口、芸は皆無。あるとしたら、両手をそろえてピストルのように構え、男のハートを打ち抜くという仕種だけ。ところが、何故か、その彼女がテレビのバラエティ番組なんかでは大人気です。安田大サーカスみたいなものですね。
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