パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

悪いことをしていないはずはない

2010-06-04 15:02:58 | Weblog
 菅直人が次期首相に決まったが、舛添がテレビで、「小沢を完全に切ることができたら、連携してもよい」とか、「自分はこれまで一貫して反小沢でやってきた」とか言っていた。

 要するに政界再編成の可能性について述べたのだが、小沢も有名な「政界再編成論者」だ。

 ということは、あり得る政界再編成の軸は、「小沢」対「反小沢」ってことになるのか?

 それは、あまりにも不毛ではないか?

 それとも、小沢をのぞくことができて、はじめて政策本位の「再編」が可能になるという話か?

 これも変な話というか、自分が、政治家として無能であることを告白しているにすぎない。

 そもそも、「反小沢」「小沢打倒」が自分の政治使命だというのだが、舛添に限らず、「政治家小沢」の、具体的にどこがいけないのか、ちっとも明らかにされていない。

 「金?」

 しかし、政治力を使って直接、間接に金を集めて私腹を肥やすことは、今の法体系ではまず不可能だろう。

 検察審査会が「絶対権力者が金の流れを把握していないはずがない」と、検察に再捜査を要請したが、結局、不起訴となった。

 この「事件」については興味がないので、詳しい事情は知らないが、小沢は、父親の遺産を担保に銀行から借りた金で土地を購入したと説明していたと思う。

 これに対し、検察側は、父親の遺産の「担保提供」は事実だろうが、それを可能にしたのは、某建設会社からの違法献金があったからではないかという推理で綿密な捜査を行ったが、違法性を証明できず、不起訴にした…という話だろう。

 しかし、検察審査会は「そんなはずはない」という理由で再捜査を要求し、その再捜査の結果、またしても不起訴となったわけだが、マスコミは、「そんなはずはない」という理屈を、「普通の庶民感覚」と評して支持していたが、それはないだろう。

 「有罪でないはずがない」が民意だとしても、「だから有罪」はあまりにも危険な飛躍であると警鐘を鳴らすのがマスコミの使命だろう。

 検察庁としては、「有罪でないはずがない」という「民意」を梃子に小沢を捕まえることもできるだろうが、「小沢の宿敵」といわれる彼らもそれは行わなかった。

 「希望」があるとしたら、この検察の対応だ。

 役人とマスコミのどちらを信用するかとなると、「役人」になってしまうのが不幸な現実だ。

 高速道路料金を一律2000円にする案が小沢の反対で白紙になった件についても、マスコミの解説では、2000円一律案は選挙対策の一環として高速道路建設を続行せよという小沢の命令でそうなったのに、それに反対するとは、小沢は自分の提案に自分で反対しているので、矛盾だというものだった。

 もし、それが本当だとしてても、こんな話がある。

 エーザイという製薬会社があるが、ここの創業社長は広告部と営業部の部長を兼ねていて、広告部が出した案を営業部長として却下するなんてことをしていたらしいのだが、そういう「矛盾」はあり得るのだ。

 話がそれたが、新首相は、「高速道路無料化」の言い出しっぺであり、私は車を持っていないし、免許もないが、ぜひ、実現してほしい。(それだけの理由で昨夏民主に投票したんだし。)