パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

ロトの夢

2010-04-06 09:28:09 | Weblog
 今朝、日本テレビのモーニングショーでロト6の「出方」つまり、「あたり方」を話題にしていて、その中の一人のおじさんが、2等かなにかで数千万円をあたった時、神社で拾った蛇の抜け殻をお守り代わりに財布に入れておいたら、その蛇が、数字を書いた木の札をしっぽにぶら下げて夢に出てきた。

 それで、その数字を買ったら当たったのだという。

 実は、似たような話を警備員から聞いたことあがる。

 私が、慣れぬ連日の徹夜でぐったりしていたところ、警備員のMさんが「どうした」というので、「いや~ちょっと」とか答えると、ロトで2億円当たればな、というので、くじ運の全くない私は、「私はだめです。Mさんは?」と聞くと、Mさん、「当たる訳がないだろう。でも、140万円当たったことあるよ」と言う。

 140万円はすごいじゃないか、と思い、そう言うと、こんな話を披露してくれた。

 警備員の仕事をしていたときのことかどうかはわからないが、ある日、車のバックナンバー(1642とかそんな数字)が目に入って、それが妙に気になっていたところ、その晩、夢に自分が出てきて、「1642じゃないよ、1462だよ」と言ったというのだ。

 それで、半信半疑で、ロトをやってみる気になり、1462を二口買ったら、それがそれぞれ70万円ずつ当たったというわけだ。

 「でも、140万円なんか、あっという間になくなっちまうよ」

 だそうです。そうだろうな。

 ロトというのは、二つの数字がワンセットになっているようだが、例えば、14と62のセットが同時に出やすいとか、セット同士の「相性」に着目して、相性のいいセットを過去の当たり数字から割り出した岡山大学か何かの教授の率いるチームが5等5000円をいくつか当てていたが、この教授は、数字の相性と言っていたが、そうじゃない。

 数字の書かれたボールの振る舞いに偏りがあるのだ。

 ただし、これは丸いボールが実はちょっといびつで、そのために偏りが生じるというのではない。「完全な球」であっても偏りは生じるのだ。

 これが不思議なところなのだが、ある数学者がこんな実験をした。

 赤と白の2種類の丸いボールをたくさん詰めたビンを振って振って振りまくる。

 そうすれば(ボールが完全な球体であれば)最後には赤と白は均等に、つまり市松模様に振り分けられるだろうと考えたが、実際にはそうではなく、赤と白がそれぞれ固まった集団を作ってしまう。

 要するに、不規則なまだら模様になる。

 この結果を見て不思議に思った数学者は、どう考えても理由がわからず、最後には、「色」には同じ色を引き寄せる傾向があるのだろうか?とまで考えたのだそうだが、もちろんそうではない。

 この赤と白のボールの振る舞いの偏りは、ちゃんと数学的に説明できることをこの数学者は発見したんだそうだ。

 普通の言葉で言えば、「運」だ。

 ちなみに、私に「くじ運」のないことは、何回も書いたことがあるのだが、参加者110人、100人当選のくじに「いの一番」に落っこちたことで明確に証明されている。