パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

芥川賞、もらったアルよ

2008-07-19 20:15:36 | Weblog
 炎天下の川口から新宿御苑まで、東急ハンズ経由でなんとかたどりついたが、以後、閉じこもる。熱くて、表に出る勇気が出ない。

 古谷野敦のブログ、「猫を償うに猫をもってせよ」に、今回芥川賞を取った中国人女性の作品に触れて、「芥川賞史上最低」と書いてあった。

 なるほど。文芸春秋が出たら立ち読みしてみたいと思うが、古谷野氏によると、作中、中国風の漢字表現がそのまま使われていたり、変な、未消化の日本語表現が使われていたりということだ。 

 たしかに、受賞後、テレビの取材陣に如才なくおじぎをしながら、お礼の言葉を述べている画面を見た時、ちょっと日本語がおかしいと思った。

 もちろん、長年日本で活躍しているデーブ・スペクターなんかでも、訛っているが(営業的配慮で、わざとやっているような気もするが)、そういうことではなくて、明らかに訓練不足で、日本語を自家薬籠中のものにするには至っていないが故の不自然さのようなものを感じた。日本式の「おじぎ」がいかにも如才なく、渡辺エリみたいな印象で、そのためなおさら……まあ、ちょっと偏見が混じっているかもしれない。しかし、

 「え? これで日本語で小説を書いているの?」

 正直言って、そう思ったのだったが、まあ、あとは読んでからにしよう。

 電車の網棚で拾った朝日新聞に載っていたが、年金記録問題に関し、自民党が、「最後の一人まで」明らかにする方針を固めたそうで、期間は10年、費用は三千億円くらいと見ているらしい。

 おいおいおいである。誰か、このあまりにもバカバカしい出費について、突っ込む人間はいないのか。

 そもそも、たとえば、社会保険庁が民間の保険会社だったとしよう。そして、同様なことが起きたとする。

 さあ、どうする。

 答は、「破産」しかない。もっとも、伝えられる状況では、裁判所に破産申請しても認められない可能性が大きい。それほど、いい加減な「ミス」なのだが、その場合は、「解散」しかない。いずれにせよ、経営者は責任をとって辞職し、獄に送られるだろう。それで問題はおしまいだ。できないものは、できないのだから。

 ところが自民党は、破産にせよ、解散にせよ、決して許さない、草の根を分けてでも、紛失した記録を発見せよというのだ。「できないものは、できない」なんて許さないと。「できないもの」でも、やれというわけだ。

 だとしたら、その保険会社は国有化するしかない。国有化した上で、延々と処理を続けるしかない。しかも、それをやるのは、もとの会社の社員たちだ。保険会社(社保庁)にとって、こんなに、美味しい話はないではないか。

 と思うのだがねえ……三千億円という、具体的数字が出ても、いまだに疑問を呈する人がいないのはどういうわけだ。もちろん、問題は「選挙」であって、そのために、自民も民主も「できないこでも、やる」と言い続けているのだが、マスコミ、評論家は別だろうに。

追伸。渡辺えり子は、去年、美輪さんのアドバイスで、渡辺えりにしたんだそうだ。ちょ、ちょっとそれはまずいのでは…。