パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

渋い!

2008-01-16 16:29:05 | Weblog
 前回の「斜陽」というのは、もちろん、太宰の「斜陽」のことで、そこに「戦争に負けるのっていやねえ」といった元華族の未亡人の台詞があったと思ったのだが、さっき、ちょっと探したところでは、見つけられなかった。

 フリマでソニー・ロリンズの「ブリッジ」を500円で購入。日本版LPには、「橋」って書かれていたような気もするが、「橋」では、多分間違いではないのだろうが、あまりとはいえあまりな表記だ。「狂言か?」って感じだ。
 フリマで買ったのはCDで、表記は「bridge」となっていたが、しかし、「渋い」なー。ロリンズというと、「豪快さん」がトレードマークだが、「豪快」より「渋い」があっているような気がする。なぜって、「豪快」をキーワードにしてしまうと、必ずしも「豪快」では語れない「渋い」曲目に出くわすと面食らってしまいかねないが、「渋い」をキーワードにしていれば、「豪快」に出くわしても慌てる必要がない。

 「渋い」と言えば、昨日の、司会イノッチ、解答者ジャニーズジュニアたちの「百識」を見ていたら、テーマが「お風呂」で、メンバーが自分好みの入浴剤を作るという場面があって、一人はチョコレート風味(!)、もう一人は、日本茶風味の入浴剤に挑戦した。チョコレート味はともかく、日本茶風味の入浴剤はなかなか感じがよく、作った本人も、「渋いだろう」と大満足。しきりに「渋い」を連発してイノッチに、「お前、なんで、そんなに渋いにこだわってんだよー」とかからかわれていたが、からかわれた後から、「渋い!」をまたまた連発、イノッチがあきれていた。

 しかし、「渋味」を本当にわかる頃には、本人が渋くなっている必要があるわけで、したがって、「渋味」がわかるっていうことは、あんまり楽しいことじゃない。ロリンズの「渋味」がわかる、ということも同様。若い頃にはわからなかったものが、なんとなくわかるようになって、嬉しいが、でも嬉し恥ずかしというか、そんな感じなのだが、ジャニーズJr.君はなにしろ10台も前半。「渋味」なんかわかるはずもないのだが、でも、それを「わかりたい」と一途に望む心が、いかにも男の子なのかもしれない。

 というわけで、同じフリマ会場で、渋い黒のソフト帽を見つけ、ソフトの帽子には、常々、ぜひ一度挑戦してみたいと思っていたもので、年齢的にもそろそろ大丈夫かもと思って、試みに買ってみた。ところが、その「ソフト」が、今の若い人に大流行り。いざ、かぶってみたら、なんだか、若い人の真似をしているみたいで困ってしまった。せっかく、「渋味」が身に付くまで待ったというのに。