パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

17歳はスルーで

2007-12-19 22:44:02 | Weblog
 小倉さんのお気に入りの天気予報士、アマタツさんが、今日は寒いですから、ちゃんとコートを着て出かけてくださいね、と言っていたが、本当に寒い。秋の初めに、明治公園のフリマで、「今年の冬は寒いよ」と売り子のお兄ちゃんに言われて買ったPコートの出番だ。もちろん、数日前から着ているけど、やたらに重く、かつ固い。しかも、着て気がついたのだが、ポケットが少ない。というか、二つしかない。しかも、底が浅くて何も入らない。たぶん、手をつっこんで寒さをさけるためのものなのだろう。重くてゴワゴワなのも、本物の証拠と思って、私の「型」をつけるように、我慢して着続けよう。

 しかし、なんで、あのお兄ちゃんは、「今年の冬は寒いよ」と言ったのだろう。そして、なんで、私も、「多分お兄ちゃんの言う通りだろう」と、思ったのだろう。正直言って、そう言われるまでもなく、夏頃からそんな風に思っていたのだが、世間の「温暖化」の大合唱にうんざりしていたからかもしれない。ゴアも胡散臭いが、彼と並んでノーベル平和賞を取った、どこかの団体の代表の胡散臭さは、半端じゃない!

 まあ、外見で判断しちゃいけないし、温暖化そのものも、たぶん、事実なんだろうと思う。今年は寒いよ~、なんて言っていること自体、温暖化で身体がなまっていたからだ、と言えるかも。(理屈と膏薬はなんとやら、だ)

 しかし、30年くらい前までは、温暖化ではなく、地球は冷却化しているという意見が、学者の間では、実は、一般的だったのだ。氷河期が来る、なんていう学者もいたくらいで、特にソ連の学者に多かった。氷河期が来たら、ソ連は全土が凍ってしまい、致命的被害を受ける。農業も酪農もだめ、石油も掘削ができないという危機感が、その背後にはあったのだろう。
 また、その危機感から、インド洋への道を求めてアフガンに侵攻したのだ、という説もあった。(他には、日本海しかないが、日本海から太平洋への出口には浮沈空母、日本が、米軍機満載で待ち構えている)この説は、当たらずといえども遠からずだと思うが、いずれにせよ、今のロシアの好況の原因の一つが「温暖化」にあることは確かだと思う。もちろん、表立って「温暖化万歳!」なんて言えないだろうが。

 世界的規模で蔓延する「ワーキングプア」の問題を、NHKスペシャルでとりあげていた。取材先は、日米英韓だったが、相変わらずNHKのスタッフのカメラワークは抜群にうまい。ため息をついている母親の顔から上にカメラがパンすると、母親の背中に負ぶさった子供がニコニコ笑いながら、カメラを見つめている。でもねー、何をこれで言いたいのかがわからないのだ。この子供のためにも、行政はしっかりがんばれ、というメッセージなんだろうか。
 しかし、ウィトゲンシュタインも言っている。「子供は思いやりもないし、やさしくもない」。だから、そうなるように教育する必要があるのだが、あの御定まりのカメラワークは、明らかに、「子供は本来やさしく、思いやりにあふれているから、それをのばしてあげなければならない」、と言っている。実際、リヴァプールで職業訓練を受けている10代の若者も、そんな視点で語られていたし。

 「10代」で思い出した! フィギュアスケート世界グランプリのエキジビションで、それまで、「16歳とは思えぬ妖艶さ!」と言っていたテレビ朝日のアナウンサーが、「10代とは思えぬ妖艶さ」と言っていた。想像通りの「17歳スルー」に笑ってしまった。