パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

お代り!

2007-07-05 22:49:21 | Weblog
 近くのインドカレーのお店で食事をしていたら、となりの席に、髭の濃い、みかけは中年ぽいが、多分まだ30代そこそこと思われる男性がやってきて、腰掛けるなり、インド人の店員に「大盛りで!」と言い、続いて「大盛りでもお代りできる?」と言った。
 そのお店は「お代り自由」のお店なのだが、大盛りを注文して、なおかつ、その大盛りライスが出て来る前に、お代りすることになるが、大丈夫かと、念を押すお客さんは珍しいらしく、インド人店員はちょっとびっくりした顔で、とまどいながら、「ダ、ダイジョウブデス」と答えていた。

 その男性は、期待(?)に違わず、お皿からこぼれるほどに山盛りに盛り付けられた、あの独特のマッ黄色のライスをあっという間に平らげると、勢い良く、「お代り!」と叫んで、空のお皿を差し出していた。

 まあ、私も「ナン」をお代りしたのだけど。

 ところで、昨日のブログを読み返してみたが、長くて、しかもわかりづらいような気がしたので、もう一度簡単に。

 スエーデンの年金制度は「所得比例方式」と呼ばれ、各人の所得に応じて(所得の18.5%)積み立てたお金を、その各人が老後に受け取るというもので、その限りでは、明らかに「積み立て方式」だが、実際には、「積み立て」は、政府の年金管理事務所の帳面に、該当者の年金支給時の金額の計算の「もと」となる数字として記録されるだけで、そのほとんどは「現在」の年金支給の財源として使われる。つまり、建前は「積み立て式」、実態は「賦課式」というのがスエーデンの「所得比例方式」の特徴である。

 この「所得比例方式」による給付金額の算出方法は以下の通りである。
 たとえば、ある人が、60歳の支給年齢までに4000万円の積立金を積み立てたとする。先に書いたように、実際には「賦課金」として使われているのだが、帳面には、その人の持つ数字としてカウントされているわけで、この数字を本に、その人が、60歳以降生きるであろう時間を平均寿命から割り出す。
 たとえば、その時の平均寿命が80歳だとしたら、その人は、今後「20年間」生きるであろうとみなされ、その人の持っている帳簿上の金額、すなわち4000万円を20で割った200万円が一年あたりの年金として支給される。つまり、80歳以下で死んだら、「損」、それ以上生きたら「得」という計算になる。(これは、すべての年金制度において同じ)
 
 ただし、この「所得比例方式」の対象は所得によって限られていて、年所得390万円以上、6000万円以下が対象となる。そしてこれは、純粋に「所得」に基づいて計算されるので、年金資格を得るための「最低加入期間」というようなものはない。

 では、390万円以下の低所得者(無収入のものを含む)はどうなるかというと、所得比例方式で算出された金額を超えぬよう、整合性を保つように工夫された「保証年金」をもらう。財源は「税」で、給付資格はスエーデン居住3年以上、40年で満額となる。(年所得6000万円以上の高額所得者は年金は不要とみなされ、支給されないのだと思うが、詳しくはわからない)
 
 自費出版(最近は、共同出版と言っているらしいが)で稼いでいる出版社が「詐欺だ!」と訴えられた。こ、これは大いに興味のある話だが、時間がないので、また明日。