パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

安部ちゃん、決断(?)

2007-04-22 23:31:01 | Weblog
 中国の首相がやってきて国会で演説。日本の国会議員は与野党あげて、大絶賛、大歓迎で、おいおい、中国は東シナ海での海底石油問題でもまったく譲歩していないのに、どうなっちゃってるのと思っていたら、安部首相は、今月末の訪米で、ブッシュ大統領に、集団的自衛権の見直しを約束することを決めたらしい。(中日新聞)

 まあ、この問題についてはいろいろご異論もございましょうが、私としては、「やれやれやっとか」という感じながら、大歓迎なのだが、報じているのがまだ中日新聞だけのようなので、それがちょっと心配である。

 それはさておくとして、もし、これが本当なら、日米同盟が、一層強化されるわけだが、これは実質的に、対中同盟なのだから、中国はいったいどう出るのだろう。おそらく、中国としては、安部政権が(対中)集団的自衛権の確立に向けて動いているということは当然知っているだろう。だとしたら、今回の中国首相の訪日は、それを承知で、とにもかくにも日本との関係改善が必要だということでやってきたということなのだろうか。

 案外、追い詰められているのは中国の方なのかも知れない。

 いずれにせよ、27日を待つしかないが、どんな言葉遣いになるのかわからないが、要するに、安部政権は集団的自衛権の問題を改憲問題より優先することを決めたということであって、しかも、改憲問題は日本の国内問題だが、集団的自衛権の問題は直接にアメリカの利害に密接に結びついているのであり、したがって、もし安部首相が、憲法との関係を「見直す」ことをアメリカの大統領に約束したらそれは絶対的に守られなかればならない。ということは……今から朝日新聞の反応が楽しみだ。(スケール小さいなあ……我ながら)

 太宰の『女生徒』を読む。太宰の所に送られて来た女学生の日記を元にしたものなんだそうで、実際、『オキノニッキ』を一日にギュっと縮めたような感じで、いや、面白い。太宰の思想なんかもよくわかるし。(太宰と言う人は耽美派だったのだな。)
 ただし、では太宰は好きかと聞かれると、ウンとは言えないのが奇妙である。