図書館の特設コーナーにあったのだ。コロナ関連かな?他にどんな本があったか、覚えてないや。
2回読みました。
1回目は、登場人物の名前を覚え切れてなくて途中まで間違えて読んでたりしたので、「これはもう一度読まねば」と思いながら読んではいたのだが、
読み終われば、「面白かった。もう一度読まねば」と思い、解説を読んでもまた、「これを念頭においてまた読まねば」と思ったのだった。
なんだろう、何が面白かったのかというと、人間描写かな?
読む前に想像していたのは、ペストとの壮絶な闘いというか、ヒステリックな面が全面に見られるのかと思っていたけど、違ったー。
壮絶な闘いに違いないけど、淡々と書いてあった。そう、淡々としたものになるのかも知れない。長期に渡れば。
そういう「疫病との闘いとは?」という観点でみても面白かったんだけど、
でも、この話は、疫病との闘いの話じゃ無くて、「人間とは?」ってお話だと思う。
一人一人の人間のありようを、ペストという疫病との闘いを通して書いていて、面白いんだよ。
こんな人もいる、こんな考え方をする、こんな変わり方をする。
ペストじゃなくても、人の世の中にある事だとは思うんだけど、ペストという事件を通すと、表しやすかったんだろうねー。
この登場人物の皆さんの選び方が絶妙なんだね。
ええ!本当に!色々な登場人物がいて、それぞれの経過があって、それぞれの結末が待っている。
そう、でも、そうね、登場人物の誰も、憎めない感じです。
そういう視点で書いているんだろうなぁ、と思う。
読みにくさはありました。文章が長くて、さっとは理解できなかった。文法の問題かな、と思ったけど。翻訳ものだからしょうがないのかな。
特別、このコロナ禍と比べて読んだらはしなかったけど、さっき「色々な登場人物がいて、それぞれの経過があって、それぞれの結末が待っている」って書いて、ああ、今も、それが起こっているんだなぁ、と思った。
こういう時、人の特質が出やすいのかもね。
過剰に自粛する人あり、自粛を身勝手に取り締まる人あり、自粛がゆるい人あり、人の為に何かを始める人あり、それに乗っかる人あり、乗っからない人あり、このコロナ禍を喜んで受け入れている人もいるのかもなーーー。