何かの契約を締結する局面をお考え下さい。
その場合…
①契約の内容を理解できるか→買うのはコレコレの建物だ。
②契約の内容を評価できるか→ちょっと高いんじゃないの?
③契約の効果を理解できるか→お金を払わなければならないな。
④契約の効果を評価できるか→でもコレ買ったら有り金が全部なくなるな。それでも要るか?
この4つをきちんと判断できるかどうか。
このことは、「事理弁識能力(ジリベンシキノウリョク)」の有無に関係します。
端的に、
事理弁識能力がある=①~④に問題なく対処できる=契約を締結できる=財産の管理ができる、
ということです。
事理弁識能力があるのであれば、自分が締結した契約に拘束されます。
しかし、事理弁識能力が十分ではない方に対してその理屈を貫くのは、問題です。
更に、世の中は契約で成り立っていると言っても過言ではありません。
そこで、ある人の事理弁識能力を補佐するための制度が必要になりました。
それが、成年後見制度です。
このカテゴリーでは、成年後見制度についてのご説明をしようと思います。
全体として…
①制度概要
②制度を利用するための申立手続
③就任直後の業務
④業務をするうえで問題になりそうな点
⑤制度の利用を終了するための手続
といった流れを考えております。