マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『御宿 かわせみ』を観る

2016年05月26日 | 映画・美術・芝居・落語

 5月23日(月)、妻を誘い、明治座で『御宿 かわせみ』を観てきた。
 東京新聞のイベントに応募し当選したのだが、明治座の場合は、例えば美術館の入場券などとは違って、チケットの交換券がゲット出来るに過ぎず、指定された日に並んで希望の日のチケットを得なければならない。その面倒さを厭わず、5月上旬のある日、ひとり明治座まで出かけ長蛇の列に並んだのは、私が好きな歌舞伎役者中村橋之助と女優高島礼子の共演を観たかったから。

 明治座のチケット交換に並んだのは2度目のことで、今回の『御宿 かわせみ』は、主演の二人がテレビと同じということもあり人気が高く、前回以上の待ち時間でようやく手に入れた。平岩弓枝原作のこの作品、テレビでは一度だけ見たことがあったが詳しい人物構成などを今回初めて知った。
 主人公は南町奉行所の与力を務める、由緒ある武家の次男坊神林東吾(中村橋之助)。
 女主人公は、大川端にある旅館「かわせみ」のあるじ庄司るい(高島礼子)。二人は幼馴染で相思相愛の仲。

 東吾の兄の通之進(西村雅彦)と香苗(紺野美沙子)には子供がいないため東吾に家を継いでほしいと願っている。 
   
 そんな状況のなかで今回の舞台展開は、
 るいが親切にも一夜の宿を提供してあげた兄妹は詐欺事件に巻き込まれていて、これを助けようとする東吾たち。
 香苗の実家の麻生家は大身の武家で、妹の七重は東吾に思いを寄せ、今東吾との間に縁談話が一方的に進められようとしている。るいは、自分との仲を通之進に話して下さいと東吾に頼んでいたが、何時もその機会を逸し、逆に東吾と七重の縁談が進んいるの知ってはなはだ面白くない。
 家宝の千手観音を壊してしまった香苗は夫進之助に知られまいと義弟東吾に助けを求め、何とかしようとする東吾。

 この3つが同時進行的に舞台は進んでいくのだが、あまりはらはらどきどきする場面もなく目出度し目出度しの大団円で幕となる。登場人物の多くは善意の人で、悪側も小悪党。私はそうだが、観客の90%もの女性も主演の二人を眺め、江戸情緒が味わえればそれで充分なのだろう。
 洒脱な東吾を演じる橋之助はぴったりの役どころ。宿の娘を演じるにしては高島礼子はかなりの年齢のはずだが、色気が漂い私は好きだ。
 観劇後、浜町から人形町の甘酒横丁を散策し帰路に着いた。


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