ロマン派🥀 今日を生きられない

現実と非現実を行き来する憂鬱な日記

「文化の日」が動かない理由(わけ)

2017-11-01 | みんなの花図鑑

ご存知のように祝日には、日付が動く祝日と、絶対に動かない祝日があります。最近では今年の体育の日が10月9日だったのは記憶に新しいですね。
祝日法(正式には『国民の祝日に関する法律』)の改正により、動かせる祝日を第2月曜日、または第3月曜日に移動して、3連休を作ることが出来るようになりました。2000年(と2003年)からです。

   
  そこだけ日差しを浴びて怪しく咲く、多肉植物「火祭り」の花

     
    株は紅葉しかかってるけど、もっともっと赤くなります

2000年、1月15日と思い込んでた成人の日が、それより数日前になっていたのを知った時は驚きました。
・・ 3連休にするわけは、国民にどんどん外に出て貰い、ものを買って貰い、景気を良くしようという国の思惑なんでしょうね。それとも公務員を休ませたいだけなのかな?

ところで、移動させられる祝日は思ったほど多くありません。2017年現在、16ある祝日のうち、「成人の日」と「体育の日」が第2月曜日に、「海の日」と「敬老の日」が第3月曜日に動かせるだけです。
天皇誕生日など、日付と由来が完全に結び付いている祝日は動きません。また春分の日、秋分の日は、天体(こよみ)によって年ごとに日付が決まるので、これも動かせません。
では文化の日は?


  初めて見た花径1センチの ミニ日々草。こんなのがあったんですね。

文化の日が移動しないのは、・・それは明治天皇の誕生日だからでしょ。・・私はそう思っていましたが、祝日法ではそんなことは書かれてません。 自由と平和を愛し、文化をすすめる、、という趣旨だそうです。
文化の日が出来たのは昭和23年。11月3日は、明治期は「天長節」(天皇誕生日)として祝日、昭和2年からは、明治天皇の偉大な功徳を偲ぶという趣旨の「明治節」として祝日でした。しかし敗戦となり、日本は占領されます。占領を担ったのはGHQ(連合国軍最高司令部、他呼び方はいろいろある)です。

 
  ニラか、ハタケニラ かよく分からないけど、タネが出来てました

GHQは天皇に関わる祝日を廃止して行きます。2月11日の紀元節、そして11月3日の明治節も廃止されました。GHQにしてみれば、戦争の経緯を考えれば当然だ、となるのでしょう。しかし天皇制自体は温存されました。この辺りの思惑はいろいろあったのでしょうが、推測の域を出ません。

新憲法「日本国憲法」の公布を急かされ、紆余曲折ありながら昭和21年11月3日が新憲法の公布日に決まります。公布とは国民に広く知らせることであり、施行とは違います。施行は翌22年5月3日です。
昭和23年「国民の祝日に関する法律」の制定に伴い、日本側、特に参議院で「憲法記念日」を公布日である11月3日にしようとの主張が強くなされますが、GHQは11月3日は絶対に駄目だとします。元々は明治節であった11月3日を憲法記念日にすることをGHQは絶対に許しませんでした。そのうち衆議院が折れ、新憲法施行の日である5月3日が「憲法記念日」に決まります。

    
    まだアサガオが頑張ってました。昨日の撮影です。松の木に絡みついて登っていました。


ただ11月3日に未練というか、こだわりたい日本側に、GHQが軟化したのか、よく分かりません、、他の祝日ならよいと言ってきたのです。
そこで新憲法の「自由と平和と文化の尊重」の理念に合う「文化の日」が、新憲法公布の日である「11月3日」と決まりました。GHQもこれにケチを付けることはしませんでした。

文化の日の日付の由来、表向きは新憲法の公布の日と説明されることが多いのですが、戦前の明治節、そして明治天皇の誕生日であること、それが色濃く残っているのは事実と思われます。

長々と書いて、これのどこが花ブログなのか自分でも疑問なのですが、そういうことで、「文化の日」が第2月曜日に移動することはありえません。。