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イスラーム問題に歴史観・大国の身勝手さを痛感~内藤正典同大教授の講演会~

2018-07-15 08:12:32 | 講演会
市と同大が共催する「京たなべ・同志社ヒューマンカレッジ」に参加してきました。イスラーム研究の第1人者である同大内藤正典教授の『ヨーロッパとイスラームの共生は破綻に向かうのか?』というテーマであった。あらためて、日本でもイスラームのことを正しく伝えずに、知らないことが多すぎるのかを思い知らされた。15~17世紀イスラーム教のオスマン帝国がヨーロッパを支配する。17~19世紀の第二次百年戦争で、英仏がアフリカ大陸やインドを身勝手に支配する領土を決め言葉を奪い、自国の労働力に使い、今でも、英仏では差別として残っている。(イスラーム教徒は英:300万人、仏:600万人、独:500万人)。西欧とイスラームとの相容れない考え、価値観が根本課題。(政教分離と聖俗不可、国民主権と神がすべて)。イスラーム本来の思想を西欧的に変革したことに怒りの声が上がるが、弾圧してきた国の力が働けばイスラーム主義運動の暴走となる(究極はIS)。お互いの歴史観を断絶したのが問題。知り、課題解決を図ろうとしていない。テロ頻発、元々暮らしていたムスリム(アラビア語でイスラーム教徒のこと)移民に難民(ムスリム)が増え、反イスラーム感情が高まる。各国で反イスラーム・反難民を掲げる政党が躍進。過激でないムスリムを追い詰めている。シリア内戦終結失敗、イラク分裂悪化、サウジアラビアの内部崩壊、米は、イスラエル安全保障しか関心なし、ロシアのアサド政権支持で国連安保理の制裁拒否、国連の人道危機回避能力の喪失、・・・最悪の状態である。内藤教授は、アフガンで戦う敵同士を同志社大に呼び対話を実現(2012)。対話継続をコミットしたが、その後新たな政権となり、実現していない。世界に存在する大きな問題は、民族や歴史観に始まり、価値観の相違はあろうとも大国が小国の自由・平等を奪い取る非人道的なことに拡大している。まずは、同じテーブルに着き、時間をかけて話し合うところから進展があるのだと強く思った。我が国も、米国の意のままにされていることも知らずに、大切な時間が経過していく。14日、フランス革命記念日の軍事パレードに河野外相(本来は安倍首相)が観覧、自衛隊もパレードに参加するといった軍事を前提とした外交を展開する、安倍政権にあらためてノーと言いたい。

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