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気ままな体験・鑑賞記録ブログ

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2013-09-23 12:42:16 | ミュージカル(東宝・その他)
<スタッフ>
脚本・歌詞:ブライアン・ヨーキー
音楽:トム・キット
オリジナル版演出:マイケル・グライフ
<キャスト(9月16日公演)>
ダイアナ:シルビア・グラブ
ゲイブ:辛源
ダン:岸祐二
ナタリー:村川絵梨
ヘンリー:松下洸平
ドクター・マッテン:新納慎也

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

9月16日マチネ公演鑑賞。
2009年トニー賞授賞式でのパフォーマンスを観た際に思わず泣いてしまったという思い出。
その後度々「翻訳ミュージカル来いっ!!!」と騒ぎ立ててたのですが、
ついに今年!その機会が訪れました!!!
実現してくださった東宝さん本当にありがとうございます。




実は何気に初シアタークリエでございました。
地下に舞台があると知らなかったのでびっくり。
こじんまりとした劇場で後ろからでも充分観やすかったです!
ちなみに観劇したこの日の午前中は台風で交通機関が大荒れ。
観に行けるかヒヤヒヤでしたがラッキーなことに落ち着いた頃自宅を出発できたので
問題なく劇場に向かうことができました。
(上演時間は考慮されて10分繰り下げてスタートでした)




以下感想。
観劇上重要なネタバレ含んでますのでご注意ください

とにかく心から”あぁ観れてよかったー”と思える作品でした!
もちろんハッピーエンドとは言い難いし、決して気持ちの良いミュージカルではありません。
でもマイナスイメージを持ちかねないテーマに挑んだ、作品から伝わってくる挑戦心と、
何より役者さんたちの熱い想いに圧倒されっぱなし!!
正直共感できない部分が多々ありましたが、でもそれって裏を返せば大変幸せなことです。
毎日色々あっても、健康的に笑って過ごせることって改めて幸せなことだなー…と実感しました。
とは言ってもみんな何かしら普通じゃない何かをもってるわけで。
だからこそうなずける部分もあったんじゃないかと思います。
”普通のとなりでいい”というナタリーの台詞にぐっとこさせる流れ…!

最終的にダイアナは家を出ることを決意しますが、
でもそれは決してマイナス的な意味じゃなくて、良い方向へいくための決断をしたから、選択したから。
いつか戻ってくることが目に見えてるし。
夫のダンもやっと”息子の死”という事実に向き合おうとしたし、
娘のナタリーは誕生日祝われてちゃんと見てくれてる様子に泣けた…この辺はベタで良い、ベタが良い!
登場する役みんな最終的に前に進むための方法を見つけた姿が清々しかったです。

舞台の作りはかなりシンプルでより作品の魅力が浮彫化されてたと思います。
「next~といえばこれ!」と勝手に思ってる(笑)3階建ての装置には圧巻されました。
観てるこっちは楽しませてもらいましたが、場当たり大変だったろうなぁ…。
飽きさせない演出斬新で見応えありました。
(出演人数が6人と少ないはずなのに、少なさを感じさせないのも凄い!)
楽曲もかなーり聴きごたえあり素晴らしいのですが、どれも難しい!
サントラ聞いただけではなかなか馴染めませんでしたもん。
翻訳作業もさぞかし大変だったかと思います。
一部聞き落した部分もあったので、できることならもう一度観たい!

以下登場キャラクターと配役について

・主人公ダイアナの一喜一憂が作品の流れの源。見応えありまくりでした。
  衣装の色も感情表現の一部だったのも興味深かったです。
 演じられてたシルビアさんおそらく拝見するのは初めてだったはず…?
 パワフルな歌声ぴったりでした!
 繊細でギリギリ感ある演技、素晴らしかったです。役作り本当にお疲れ様でした。

・息子ゲイブが死んじゃってるっていうネタバレ、実は結構前に知ってました。
 (どの機会で知ったかは覚えておらず)
 驚きを味わえなかったのはちょっと残念でしたが、冒頭彼の存在がないことを違和感なく演出してて感心しました。
 ただキーパーソンという割には思ってたほど活躍はしてなかったかなー…?
 辛源さんはイギリス人と在日韓国人のハーフだそうで。
 ブロードウェイ目指し結構多方面でご活躍されてるみたいで今後が楽しみです!

・年齢的・経験的なこと含め最も共感できたのはナタリー。
 村川さんって朝ドラのヒロイン演じられてた方なんですね!
 なかなかパフォーマンスインパクトあって良かった!
 存在のない兄によってグレてしまう娘…観ててやっぱり辛かったです。
 でもそんな彼女を支えるヘンリーの存在があるからこそ救われる。
 友達やパートナーの様な存在の重要性を物語ってた気もします。
 松下さん「スリル・ミー」の時とは全然違う、等身大な役どころ良かった!

・にしても今回「スリル・ミー」出身の役者が3人も揃ってたことに驚き(小西さんゲイブは拝見してませんが)。
 たまたまだったとは思いますが、実力求められる作品でご活躍されてて嬉しい限りです。
 ドクター・マッデンの新納さんは個性的な雰囲気あるので今後も期待!
 ダイアナの幻覚で現れるロックなドクター面白かった(笑)
 あとマッデンに出会う前の薬の処方ばかりの医者も演じられてたのですが、
 アドリブで当日のメトロ運行情報をしゃべりはじめてましたw(あの早口台詞は凄かった!)
 台風デーの重要な情報提供ありがとうございましたww

・想像以上に活躍されてたのは夫のダン!
 ダイアナを支えようと頑張るものの、ちゃんと見てなかったり、思うようにいかないことへの疲れや苛立ちが垣間見えたり。
 かなりパフォーマンスシーン多かったし、ゲイブ以上に物語を進む上で欠かせない存在だったと思います。
 岸さん、まさかカーレンジャーだったなんて…(笑)
 今までもご出演されてる作品は観てましたが、今回のインパクトは大きかったです。


正直マイナーな作品ですので次回いつ再演されるか分からないですし、
鑑賞できて本っ当に良かったです!!
是非とも今回に限らず、小規模でも、例え興行的に難しいかもしれない作品だとしても、
素晴らしいミュージカルを積極的に上演してほしいなと思いました♪


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