DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

人の欲望は果てしない!どこかでブレーキが必要かもね

2015-10-24 06:29:57 | 雑感

 長寿の欲望は、古代からずっとあった。だから、長寿の薬と言われ、高額な金を費やして手に入れようとした人がどれほど多いことか。そして、医学は進歩を続け、死因とされてきた数々の病気を克服し、だれもが80,90まで生きられるようになった。今や、100歳を超える人も相当いるようになった。これは喜ばしいことには違いない。今、死因の一番とされるのは肺炎だという。要するに、他の病気では死ななくなったということなのだろう。そして、肺炎のワクチンも開発され、これが功をそうすると、益々死ぬということが遠のいていくような気がする。

 しかし、一方で、人生の幕をどう下ろすかという新たな難問が生まれてきた。隣人の死をどう受け止めるか、自分の死とどう向き合うかという人類史上なかった問題が大きく浮上してきた。病気に罹ったから仕方ない、寿命と諦めるということができなくなったわけだ。それこそ、人工呼吸器を付け、栄養を直接補給し、薬を上手に使っていけば、心臓はなかなか止まらなくなってきた。そこで、いつの段階で、人工呼吸器を外すかという難問が生じてきている。

 一方、これとは対照的に、地球の中では、必要な食料が確保できずに餓死する事態があちこちで生じている。一人の命を助けるために掛かる費用をそちらに向ければ、何千人もの命が助かる。長寿を全うする影で、幼い命が絶たれている現実とどう向き合うのか。これはとても難しい問題なのだ。おそらく、だれも、答えを見出すことはできないのかも、知れない。

 ただ、医学の進歩は、人間に新たな難しい選択を迫ってきているということは確かなようだ。

コメント
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