にれっちのつれづれ日記

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カゼに抗菌剤は不要です:抗微生物薬適正使用の手引き第2版

2020-07-07 15:05:06 | 病気のはなし

厚生労働省が「漫然とした、根拠のない抗微生物薬の使用による副作用の発現や耐性の増加を防ぐため」に策定した「抗微生物薬適正使用の手引き」が昨年末に改訂されました。

今回はその内容について、ダイジェスト版から小学校入学前のお子さんの急性気道感染症(カゼや気管支炎)の部分を紹介します。

1.感冒・鼻副鼻腔炎: いわゆる鼻カゼのことです
◎下記をすべて満たす場合は、抗菌薬は不要
 ・症状は鼻汁、鼻閉、発熱、軽い咳(のいずれか)
 ・呼吸障害はない
 ・全身状態が良い
 ・熱が3日以内
 ・鼻汁は10日以内
 ・湿性咳嗽(湿った咳)が10日以内

2.急性咽頭炎: のどが真っ赤になったり、扁桃腺に膿のようなものがつく
◎溶連菌感染症を疑う場合以外は、抗菌薬不要
下記の症状が急激に出てきたときは緊急受診を!!
 ・痛みでつばも飲み込めない、口を開けられない
 ・首を動かすことができない
 ・呼吸困難や喘鳴(ゼーゼー)

3.クループ症候群: 主に夜間にみられる犬やオットセイが鳴くような咳、声かすれが特徴
◎診察で軽症と判断されたなら特別な治療は不要
◎安静時に吸気性喘鳴(息を吸うときにゼーゼー・ヒューヒュー)があれば、吸入やステロイド内服
下記の症状が出たときは緊急受診を!!
 ・呼吸が早く荒い
 ・苦しくて横になっていられない
 ・肋骨の間やのどの下(鎖骨の間)が息を吸うときに凹む
 ・顎を突き出すような姿勢、よだれ

4.急性気管支炎: 痰が絡む場合も乾いた咳だけの場合もあります
◎百日咳・クラミジア・マイコプラズマを除けば、原則抗菌剤は不要
◎発熱や咳が長引く、聴診で呼吸音に異常がある、全身状態が良くない場合は検査が必要

5.細気管支炎: 主に2歳未満で、ゼーゼー・ヒューヒューして呼吸が苦しくなりやすい
◎RSウイルスなどによりおこり、年齢が幼いほど重症になりやすい
下記の症状が出たときは緊急受診を!!
 ・呼吸が早く荒い、顔や唇の色が悪い(青白い)
 ・苦しくて横になれない、水分を取れない
 ・肋骨の間やのどの下(鎖骨の間)が息を吸うときに凹む

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