スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

コスタリカ再訪(52) 滞在9日目 義父の命日の法要(?)

2016-03-20 20:30:07 | コスタリカ
  昼食後はいつもなら、すぐ昼寝だが、ここは義妹宅である。自宅は Wi-Fi の電波が弱いので、ここで1時間ばかりインターネットをさせてもらう。
 3時過ぎに帰宅。この日は実は、義父の命日で16回忌に当たる。カトリックには仏教のような法要はないが、親族が集まる予定である。他の家庭ではどうか知らないが、女房殿の一族では命日に親戚一同が集まるようだ。
 女房殿は9人兄弟なので、みんな集まったら、大変なことになるが、遠隔地に住んでいる兄弟は参加が難しい。グアピレスとその近郊に住んでいる兄弟が集まる。3時20分ごろから、兄弟が集まり始めた。まずは、お昼をご馳走になった義弟(三男)夫婦と子供2人がやってきた。次に、双子の妹のうちの一人とその主人(アメリカ人)が到着した。次いで、薬局を経営している義姉夫婦が3人いる息子のうちの1人と、薬局の前の中国人家庭の3歳の女児とともに現れた。それから、近所の義妹が子供2人を連れてやってきた。最後に登場したのは、おなじみのパン屋を営む義弟(次男)と事実上の奥さんで、総勢15人になった。法要らしきものが始まるまでは、みんなおしゃべりに興じている。15人もいるので、にぎやかである。
 5時ごろ、いよいよ本番である。いったいどんな風に進行するのか興味津々である。
 場所は適当に決めてもいいらしい。ダイニング・キッチンのそばのリビングっぽいスペースで行うことにしたが、15人もいると、かなり手狭である。日本の仏教の法要ではお坊さんがお経を上げるが、カトリックの神父さんはこの場にはいない。どうするのかと見ていたが、双子の片割れの義妹がカトリックの祈りの言葉を、冊子『主の祈り』(「天にまします我らの父よ・・・・」という有名なフレーズで始まる。現在は口語訳になっているようだが、文語調の方がありがたみがある。)を見ながら唱える。この義妹は特に信心深いわけではない。芸術家肌で、若いころには結構自由奔放なイメージがあった。他の兄弟も特に熱心なカトリック信者というわけでもない。どういうわけで、この妹がリーダー的な役割を果たすようになったのか、不明である。
 ともかく、義妹が読み進めていくわけだが、時折、全員で唱和する文章もある。有名な祈りの言葉なので、兄弟たちは信心深くなくても、一応は唱えられるようである。全部は唱えられないのは筆者とアメリカ人(一応カトリック)である。筆者も一応、スペイン語による祈りの言葉を覚えさせられたはずだが、最初と最後しか覚えていない。あとで、祈りの言葉を知っているかと義弟(三男)に聞かれたので、Sí と答えた。そして、“Padre nuestro, amén”と言ったら、大笑いされた。
 法要(?)では祈りの言葉を唱えるだけで、義父についての言及は一切なかった。「安らかにお休みください」もなし、思い出話も法要の場ではなかった。また、遺影も飾られていなかった(写真は遠隔地に住む義妹が持っていっている)。
 祈りのことばは、意外と長引き、約30分かかった。
 さて、日本の法要は何かと物入りであるが、コスタリカの実家で行う法要はタダである。日本の仏教のように、一周忌、三周忌、七周忌と決まった年に行うものでもない。当然、位牌や戒名などあるはずもない。これなら、気楽に毎年でも法要(?)ができると納得した次第である。
 
お手数ですが、ポチッとクリック、お願いします。  
↓↓↓

スペイン語 ブログランキングへ

好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。