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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

民主党・社民党の本部支部への手紙

2009-03-23 17:47:50 | こんなことしました
◆理事の飯沼が民主党・社民党の本部・支部に送った手紙です


前略にて失礼いたします。
NPO法人「ドネーションシップ わかちあい」の理事をしています。

唐突ではありますが、定額給付金のことについてお考えいただきたく、個人の立場でこのような手紙をお送りする次第です。
国民の70%が反対していたにもかかわらず、定額給付金の支給は国会で議決され、一部ではすでに給付が始まっています。
貴党も強く反対しておられましたが、議決された後の動きが私たち国民には見えてこないのが現状です。

ご存知のように、国民の多くは厳しい経済環境に置かれ、貯蓄ゼロの世帯が25%以上あると言われています。
大不況のなかで、一人当たり12000円の給付金は、庶民にとってやはり魅力のある金額です。
それを分かりながら、国民の大多数は、「今の時期、2兆円もの税金を給付金という形でばら撒くよりも、より困窮している人たちのために使うように」との意思を表明していました。
そのような国民の意思を、国会議員や組織の幹部が給付金を受け取るとか受け取らないとかに矮小化してはならないと思います。

この大多数の国民の心は、“カネが全ての競争社会”から“分かちあい・支えあいの協力社会”への移行の拠りどころとなるものだと思います。
人間にとっての大切なものを踏みつけ、ないがしろにしながら、これまでこの国がひた走ってきた拝金主義の競争社会はすでに崩壊途上にあります。
にもかかわらず次の新しい社会のビジョンは未だ確立していないのが現状です。
このままでは人々は希望も指針も見出せないまま、不安と苦悩を深める一方です。

アメリカの1年間の受刑者数は230万人を越え、日本は8~10万人ですが、現在進行形で急増しています。
人種による貧困の度合いと受刑者の割合にはっきりとした相関性があることからも、貧困が犯罪の大きな要因であることは明白です。
受刑者1人当たりの年間費用は200万~300万ドルであり、それはもちろん税金から拠出されていることを考えれば、アメリカは国内政治においても破綻しているといえるでしょう。
この国がアメリカのような国になってしまわぬうちに、あらゆる分野から“分かちあい・支えあいの協力社会”への切り替えを急がねばならないと思います。

私たちのNPOでは、「定額給付金を助け合いに使うキャンペーン」を始めました。
これは、支給された定額給付金を委託していただき、集まった給付金を国内の<貧困と生存>問題への取り組みや活動に役立てるプロジェクトです。
給付金を私たちのNPOだけに集めることが目的ではなく、全国のあらゆる団体やグループが国民に給付金の委託を訴え、本当の意味で有効に使っていく運動に発展することを願っています。
小さなグループは小さなグループとして精一杯の活動をしていきます。
大きな組織や団体は、構成員や国民全体に呼びかけていただきたいのです。

「自分も決して余裕があるわけではないけれど、もっと困っている人たちのためにこそ税金は使われるべきだ」と、国民の大多数が思っているのです。
その心を実際に役立て、生かす方法を提示し、広く呼びかけることによって、協力社会への流れを広げていく機会としていただきたいのです。
今ならばメディアも大きく取り上げるでしょう。
政府が、12000円で庶民の票と心を買おうとするならば、私たちは庶民の心意気を見せてやりましょう。
あまりにもタイムリーすぎるカネをめぐる疑惑で、この国の政治状況の先行きが揺らぎかけている今だからこそ、この国の新しい社会を目指して全ての組織や団体に動いていただきたいのです。

政治家や官僚の利益優先の政治は庶民の感覚とは大きく乖離し、国民の多くが不満を抱いていることは明らかです。
それと同じように、議席や党勢拡大に偏る政党、組合員の利益を優先するあまり、非正規労働者や失業者との間に深い溝を作ってしまっている労働組合のあり方にも、庶民は心からの信頼を置けなくなっているのではないでしょうか?
今の難局を越えて、人が人として生きる幸せを実感できる社会に変えていくためには、それぞれの組織が担う分野での役割を維持・強化していくだけではなく、思い切って枠組みを広げ、「全ての人々、皆の幸せ」を視野に入れた提案や活動が必要であると思います。
定額給付金に関する世論調査や年末年始の「派遣村」への人々の共感を見るならば、いつ終わるとも知れない大不況の荒波に翻弄されながらも、人としての心を捨て去ってはいない庶民の心が伝わってくると思うのです。
その心に取り合わない政治や社会運動や労働運動に新たな展望があるとは思えません。

定額給付金に話を戻しますが、使途に関しては、たとえば委託を受けた給付金を、生活保護費等の福祉への補強として各自治体に寄付するという大胆かつ無難な方法もあります。
庶民の心意気を感じることによって、地方自治体の意識も動くでしょうし、行政の窓口が生活保護申請を受け付けないという切捨てもしにくくなるでしょう。
生産的なセイフティネットの構築は緊急課題ではありますが、それが整備され十分に機能するまでの間は生活保護制度を拡充するしかないのですから、そこへの支援は有意義だと思います。
他にも有意義な使途はいくらでもあると思います。

いずれにしても今までのやり方の延長では、崩壊する経済や社会に対応していくことは不可能でしょう。
弱い者、孤独な者から順に脱落していく、ネガティブな競争社会の混乱と無気力が充満していくことは目に見えています。
世界や日本の現状は、どこから手をつけてよいのか分からない状況ですが、だからこそ分かちあい・支えあいによる協力社会への流れを確立することが重要だと思います。
それは必ず人々の意識を変えていき、本当の幸せの意味を提示し、それをベースにした社会のシステム作りに繋がっていくことになると信じます。
その第1弾として、貴党で定額給付金の委託と再配分を呼びかける運動をどうかご検討くださいますようお願いいたします。

2009年3月17日
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