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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

「子どもの貧困対策の未来」 こども食堂をこえて

2017-04-03 16:27:52 | ドネーションシップ
※(ドネ会員ページの日記より)
「子どもの貧困対策の未来」 こども食堂をこえて
Sさんと一緒に講演会に参加してしてきました。

「子どもの貧困対策の未来」
〜子ども食堂をこえて〜


・日時:3月20日(月・祝)14:00〜17:00(13:30開場)
・内容:1部 基調講演 みわよしこさん(フリーライター)
    2部 パネルディスカッション 進行/加美嘉史さん(佛教大学)
パネリスト/池谷航介さん(大阪教育大学)・奥野隆一さん(佛教大学)・隅田耕史さん(フェリスモンテ)
高橋淳皴さん(ニュースタート事務局関西)・津守佳代子さん(藍朱とピンポン食堂)・徳丸ゆき子(CPAO)
・定員:150名(要予約・先着順)
・会場:大阪教育大学天王寺キャンパス西館ホール
・主催:生野子育ち社会化研究会
・共催:国立大学法人大阪教育大学教職教育研究センター・NP0法人出発の仲間の会
NPO法人フェリスモンテ・NPO法人CPAO/大阪子どもの貧困アクショングループ

生野子育ち社会化研究会 https://www.facebook.com/ikunokosodachi/
みわよしこ https://www.facebook.com/MiwachanInfo/
墨田耕史さん(フェリシモンテ)http://www.otasha.jp/index.html
高橋淳皴さん(ニュースタート事務局関西) http://ns-kansai.org/
津守佳代子さん(藍朱とピンポン食堂)  https://www.facebook.com/pingpong26/
徳丸ゆき子(CPAO)  http://cpao0524.org/wp/

▼生野子育ち社会化研究会 設立趣意書
本会参加団体の一つ、NPO法人CPAOは、2014年夏ごろから、生野区にて子どもの食事会を開始し、ニーズに合わせて開催回数を増やし、現在は週3回実施しています。きちん食事をとることができなかったり、様々な生活習慣が整わなかったり
学校生活と馴染まなかったり、色んな子どもたちがいます。食事会に参加する中学生や幼児は10名超、イベント時などは20~30名が集まります。
ご飯を食べるだけでなく、準備や片付け、様々なクラブ活動や、社会体験などが行われています。また、対人関係が困難になっている子どもには別枠で個別対応を設けたり、自宅へ訪問したりするなど、それぞれの子どもの状況に合わせた柔軟な活動をしています。
公的支援がない中、有志の支援者や活動者を募りながら、活動を続けています。
私たちが直面している状況は氷山の一角であり、支援を受けるところにもアクセスできていない人たちがもっとたくさんいます。必要な支援が困窮する子どもたちや家庭に少しでもつながるように、また支援を安定して継続することができるように、様々な方々と連携し、協力していくことが不可欠です。
生野区に暮らす子どもたちや家庭の実態を可視化し、待ったなしの子どもたちにより有効な支援を進めていくため、「調査」、「研究」、「実践」、「評価」、「モデル事業」、「政策提言」を行う、「生野子育ち社会化研究所」を発足し、子どもたちや家庭に課題を解決してくための活動を行います。
2019年の秋の政策提言にむけて現場で対峠してまいります。

▼講演:「絆創膏」をこえて  みわよしこ(フリーランスライター)
「絆創膏」とは、1960年代に米国で始まったフードバンク活動にぶつけられてきた批判です。
2012年、カナダの大学教員による「フードバンクは開いた傷口に絆創膏貼ってるだけだ」という批判に関する報道がでました。
フードバンクの活動は、貧困状態にあり食料入手に困難な人に、「食べられるけど商品として流通させることは困難」という食料を提供してきました。
これらの活動により、数多くの人々のその日のその時の「たべられない」解決されてきたのは事実です。しかし、「食べれない」という状況を生み出している貧困そのものを解決することはできません。
また、その人・その家族の貧困の原因となっている数多くの欠乏に対しても無力です。「今日」「この週末」の食糧不足をフードバンクが補っているうちに、背景にある問題が、さらに深刻化することもあります。
このため、フードバンクは「絆創膏」と批判されるようになりました。とはいえ、傷口に絆創膏を貼っておけば、傷口が外界から刺激されることは防げますし、傷口も隠せます。
絆創膏のない状態、食糧に関して言えば日常的な空腹や飢えがそのままである状態が好ましいわけはありません。とはいえ、絆創膏があるから問題への本質への手当てが遅れる可能性もあります。

「子ども食堂は絆創膏」と認める時が来たのでは?
「子ども食堂」では、無償で、または安価に、良質な食事が提供されます。そこでは食事とともに、大人が食事とともに与えたい数多くのものごと団欒であったり、テーブルマナーであったり、地域との絆であったり、
が提供されたりします。私には、それ自体を批判するつもりはありません。「時にそういう選択肢があって、選ぶことでしる」という状況自体は、子どもを含め、地域の人々の選択肢を増やしてるといると言えます。
しかし、子ども食堂には、日常的な食糧不足を抱えている子ども、言い換えれば、劣悪な成育状況に置かれている子どもの欠乏を解消することはできません。
年間、365日、学校給食のあるときは朝晩2回、学校給食のない日は朝昼晩3回、食事をしている「子ども食堂」はありません。もはやそれは子どもの養育です。
結局のとこら、子ども食堂は、フードバンクと同様、やはり「絆創膏」の役割しかはたせいないのです。
もちろん絆創膏自体が悪いわけではありません。絆創膏は絆創膏として必要とされています。しかし、絆創膏でできることはあまりにも限られています。
現在、ただいま幼少期、成育の途上にありながら数多くの欠落の中に置かれている子どもたちに対して、絆創膏は無力すぎるのです。
絆創膏の下に化膿しかけた傷があるのなら治療の必要。全身の栄養や健康状態が良好でないのならまず食事、さらに環境への幅広い働きがけが必要です。それらは絆創膏に出来ない仕事です。

▼藍朱とピンポン食堂の津盛さんのお話から
*課題・困っている子、家庭に出会った時にどうしたらいいのか。
ある子を、保護してもらいしました。
場所があって、困っている子のサポートができて、
親ともつながって、という理想に対し、
現実は、親との信頼関係なんて築けていない。
助けてと言われて、通報するしかなかった。
 一時保護され、その先を知ることができない。
今の状況はたぶん彼女が望んだ形ではなく、
もちろん両親も私も望んでいないことです。

・・・・・・
子ども食堂は子どもの貧困の問題の入り口なんだと思いました。
ピンポン食堂さんの課題は全国にある子ども食堂を運営されている方々の課題でもあると思います。
子どもの親と繋がって、信頼関係をつくりサポートしていくことは、個人の力だけでは難しく、できたとしても相当のエネルギーと覚悟が必要だと思いました。
行政、地域、学校との連携も不可欠だと思います。
生野子育ち社会化研究会さんが取り組もうとしている政策提言が、全国の子どもの貧困の対策のひとつのモデルケースとして取り上げられたら、広がっていきやすくなると思いました。


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