妊娠するのにタイミングが重要というのは妊活中の多くの女性が知っていることでしょうが、そもそも妊娠に必要なだけの回数はありますか?
なんとなく生理周期の日数をカウントするのではなく体温測定やキットを使用することで排卵日を予測してその少し前でタイミングを取るという努力をやっている人は少なくないでしょうが、回数が少ないとその努力もあまり効果的ではないというお話をしていきます。
データとして1周期に1回だけタイミングを取るよりも何回もこなすほうが妊娠確率が高いというのは既に出ておりますが、生理周期のズレという要素を抜きにしても理由として考えられる要素は複数あります。
まずは卵子の構造が関わっています。
ニワトリの卵は殻に包まれていますがヒトの卵子も殻のようなもので包まれており最初に卵子に到達した精子が中に入り込んで受精するわけではありません。
その殻の表面を少し削り取ったところで精子はダメになってしまうので1匹の精子だけでは受精することができません。
チームプレイで少しずつ少しずつ表面の殻を削り取っていき運良く最初に殻に穴を開けることのできた精子が受精できるわけです。
そう考えると1回だけではなく何回も補給していくほうが妊娠しやすいというのはイメージしやすいですね。
他の要素としては、免疫寛容という説があります。
人間にはバイ菌などの異物をやっつける免疫システムがありますが、精子ももちろん異物ですし、受精卵だって自分のDNAは半分しかないわけですから異物にほかなりません。
子宮が異物に慣れていないとビックリして精子や受精卵を免疫システムがやっつけようとするでしょうが、精子を何回も子宮に入れることで慣れて精子や受精卵がやっつけられにくくなるというのが免疫寛容です。
もちろんこれらだけの要素だけじゃなくて色々な要素がたくさん絡み合っているでしょうが、妊娠するためには回数を重ねることが重要なのは間違いありません。
1周期で3回、いやもっと回数が多いほうが良いという説もあります。
タイミングを取るというと「その日」まで溜め込んてその1回にかけるというイメージになりがちですが実際は違うわけです。
過去の記事にも書きましたが、妊娠確率を上げるためには精液に含まれる精子の数より質のほうが重要なので禁欲はせず毎日射精したほうが良いとも言われております。
シリンジ法で精子提供を受けるにしろ、夫婦生活にしろそもそも回数が足りているのかという点について一度振り返っても良いかもしれません。
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