オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

知床、羅臼川下流域でニジマス繁殖、オショロコマ駆逐か

2015-07-27 22:28:31 | ニジマスによる被害
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知床、羅臼川下流域でニジマス繁殖、オショロコマ駆逐か


さいたま市在住の O氏からの貴重な情報です。 O氏は 2014-8-15 にも羅臼川下流で釣りを行いオショロコマ、ヤマベと、思いがけなくニジマス30cm 1匹を釣り、50cm級の大型ニジマスを釣り落としたことを報告されています。今年はニジマスの個体数が増え、オショロコマはまったく釣れなかったようです。放流ニジマスが羅臼川下流域で勢力を増し、オショロコマが駆逐されている可能性がうかがえます。


御無沙汰しております。昨年に続いて 2015-7-19、羅臼川で釣りをしてきました。

以前にお話しした羅臼川K橋の同じ場所で 5:30PM-6:30PM 頃まで1時間少々ねばりました。



何回も合わせがうまくいかない、かなりすれた感じの魚をやっと釣りあげてみるとニジマスでした。



2匹目もニジマスで、これはとんでもない状態だと思いましたが、3匹目、4匹目とニジマスがかかると、もはや驚愕でした。









オショロコマの聖地ともいうべき知床の羅臼川でこんなことがあってよいものでしょうか。

釣れたニジマスは尾又長 23cmから26cmまでの大きさで、鰭も健全でした。

この付近でいつも釣れていたオショロコマは 、今回 1匹もかからず、釣れた4匹すべてがニジマスで、これには心底驚いた次第です。

私が釣りに入る直前に護岸付近をフライ竿を持った釣り師がじゃぶじゃぶと下流方向へ通り過ぎて行きましたが、今にして思えばニジマス狙いのフライマンかも知れません。

今回は写真にしめす川の中の大岩の影から4匹すべてが釣れてきましたが、その上流でも何回かあたりがあり、水面で目印に食いついた魚もいました。これらは釣り上げることができませんでしたが、オショロコマとは思われず、もしかすると全て、すれたニジマスであった可能性があります。




釣れたニジマスたちは駆除の意味で川にはもどしませんでした。


2015-7-20 4:30AM 同じ場所では魚信がなく、河口から2番目の魚道下で釣り人をみかけたのでビクを覗かせてもらい、20cm台のオショロコマ3匹、小さいヤマメ2匹が入っているのを確認しました。

いつもは魚道下の落ち込みで30cm以上のものが釣れるが、先行者がいるのか今日はかからないとぼやいていました。

別海町からやってきたその方は燻製にすると言い、オショロコマのことをイワナと話していました。

羅臼川でニジマスを釣ったことがあるか尋ねましたがないそうです。

下流でニジマスを4匹釣ったと話したところ怪訝な顔をされましたが、カラフトマスが産卵に登る時期に、卵狙いでそれを追うように40cmから50cmのニジマスが上流域に来ることがあると話してくれました。

時期的には海から遡上するスチールヘッドとは思われず、要するに彼も羅臼川にニジマスがいるということを述べているのです。

別海町付近は従来アメマスが豊富なところですが、はるばる羅臼川までやってきてわずかばかりのオショロコマしか釣れないことをどう思っているのでしょうか。

羅臼川にきちがいじみた多数の魚道群が造設される前にはオショロコマはそれこそ無尽蔵にいたのです。


かなり昔、ニジマス放流が魚種を増やし川を豊かにすると信じられ、北海道全域で行政が先頭になり、こぞってニジマス放流が行われた時期があった。

知床半島では知西別川に、地元青年団の献身的な努力で知西別湖、およびその下流にニジマス放流が行われ、いまでもその子孫が棲息している。

ニジマスがブラウントラウトに匹敵するとんでもない攻撃的外来種だとわかって以来、自然豊かな在来魚の棲息する水域にニジマスを放流する蛮行は、今ではごく一部の町(滝上町)で行われているに過ぎない。

もちろん在来の自然が破壊しつくされた閉鎖水域にニジマスを放流し、偽自然を楽しむ分にはなんら問題はない。

しかし、日本の自然豊かな地域を代表する知床の羅臼川にニジマス放流はないだろう。

今のところ、滝上町と同様、ニジマス放流にはなんらの規制もないため、知床の渓流に次々とニジマスが放流されても法律的には何ら問題がないという恐ろしい状況がある。

ニジマス放流はこのような状況を背景に、恐らく確信犯的な人々によって今後とも続けられてゆくのであろう。

生態系保全にはまったく興味がなく、それを守ろうという志も欠如し、知床自然遺産指定取り消しを恐れての単なるユネスコ対策の魚道工事や、多少の経済的価値のあるサケマスの遡上しか頭にない方々や、ひたすらニジマス釣りの快感におぼれている方々にオショロコマの悲惨な状況を説明しても、まったく馬の耳に念仏であろう。

しかし、北海道の渓流に群れ泳ぐオショロコマは豊かなオショロコマの森、すなわち豊かな自然の象徴といえる。

そのような豊かな自然はもはや道内にはピンポイント的に存在しているに過ぎない。

せめて、そこにはニジマスを放流しないようお願いしているのだが、滝上町をはじめまったく耳をかさない状況が続いている。

ニジマス放流で在来魚が影響をうけている川が一つでもあるのだろうか? とみずからの完全無知をさらけだして居直る、お馬鹿ニジマス釣り愛好家までいる始末。

無知。 としか言いようが無い。 このブログではずいぶん紹介してきました。おびただしい事例のごくほんの一部にでも目をとおしていただけませんでしょうか。

行政もマスコミも、パンドラの箱をつつきかねないニジマス放流に関する諸問題については完全に見て見ぬふりを決め込んでいるかにも思える。

行政やマスコミが羅臼川のニジマスに対してどのような反応を示すか、なんらかの対応をするのか、これまで通りにまったく無視を決め込むか興味深いところである。

今のところ、私たちにできるのはオショロコマ生息域に侵入するニジマスを駆除する程度しか対応策がないのが悲しい。









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