誤字ではありません。まだ終わってませんでした。そんな目で見るな。
・魂魄妖夢四番勝負 魂魄妖夢四番勝負番外(折葉坂三番地)
この2冊が夏コミで入手したこのサークルさんの最後の本となります。
最初からこの2冊を最後まで取っておく気でした。お子様ランチのエビフライは最後まで残す系男子です。
いやだってチャンバラですよチャンバラ。
ゴールデンカムイの土方さんも「いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?」と言ってますし、チャンバラに燃えない日本人は精神的に去勢されていると言っても過言でも華厳でもないのです。
さて内容ですが、タイトルの通り例によってゆゆ様から無茶振りされた妖夢が数々の強敵と剣を交えるというお話。
当然内容はバトルがメインとなるわけですが、秀逸なのは妖夢を始めとする各キャラの強さ・弱さの表現。
「ただ強い」ってだけではなく「どう強いのか」が各キャラの設定や特性に合わせて個性付けられているので、勇儀のようにド直球のパワーキャラから小町のようなテクニカルキャラまで戦闘のバリエーションが豊富で読んでて飽きませんでした。
そして、それらのバトル要素と密接に繋がっているのが、妖夢の「何故その相手を倒そうとするのか」という動機づけの部分。
そりゃもちろん最終目的は「勝つこと」ではありますが、「何のために勝ちたいのか」というところに踏み込むことで、妖夢と各キャラが戦う理由を明確にしているのも読みやすいですし、なにより読んでて感情移入できます。
とくにVS白蓮の、「かつて妖忌は白蓮と戦い敗れていた」なんてのはもうこんな設定出されたら燃えるしかありませんわ。
あと鈴仙や小傘と言ったサブキャラもいい味出してます。
「艶草紙みたいに!!」の下りは最高に笑えました。
さてバトルメインの2冊ということでここはやはりベストバウトを選出しないわけには行かないでしょう。
個人的ベストバウトは番外に収録のVS針妙丸の「輝く針の剣」です!
選出理由としては、このサイズ差という要素のある両者の戦闘をこう描いたか!と驚いたからでしょうか。
針妙丸という通常人よりも小さなキャラを「妖夢より小さく、妖夢より疾い」という強力なキャラとして描いているのもさることながら、その戦闘描写の際の語句にも針と糸を想起させるものを選ぶことでより針妙丸のキャラを強く表現しているのは非常に学ぶべきポイントだと思いました。
いやー面白かった……。
なかなか分厚い本でしたが、一気に読み終えてしまいました。
紅楼夢で手に入れた本も楽しみです。
今日はここまで。
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