寄生獣完結編見てきました。

　体調はまだちょっと悪かったんですが、せっかくの休みに引きこもるのももったいないので見てきました寄生獣完結編。
　今度は結構期待値は高めでしたが、なかなか良かったと思います。
　以下感想。

・残りの大イベントといえば公園の事件と市役所での戦いなんですが、このふたつを同時進行させたのはうまいと思いました。前作もそうでしたが、原作からの切り貼りと構成が非常にうまい。大抵の場合は映画化だと尺を詰め過ぎたり追加・変更要素を入れすぎておかしくなるのを考えると、それだけで今回の実写化は成功だと言っていいでしょう。

・ミギーが野菜切ってるのは笑った。

・田宮良子の表情がすごく良かった。なんというか「本来表情を持たない生物が浮かべる表情」って感じで。恐るべし深津絵里。

・ただ、劇場版の田宮良子はちょっと人間側に言動が寄り過ぎてる気はしたなあ。公園でのシーンの言動にはちょっと違和感を覚えた。

・それでも最後の別れのシーンは、この映画のヒロインは田宮良子だったと思わせるに十分なものだったと思う。

・そして完結編の重要人物である倉森もなかなかうまく作られてた。短い時間でうまいことキャラを立ててた。

・忘れちゃいけない最強の寄生生物・後藤もいかにも強キャラで魅力的だったな。でももっと戦闘シーンが欲しかった。原作での「……こういう場合人間は、しゃらくせえとか言うのか？」とかショットガン返しとか見たかった。

・後半はちょっと駆け足だったかなー。あと濡れ場はいくらなんでもいらないだろ……。

・あと、右手にミギーの細胞が残ってるせいで後藤に見つかる可能性が出てきたという改変はちょっとなあ。あそこはやはりミギー生存の可能性に喜ぶシーンにして欲しかった。

・ある意味寄生獣の最重要人物である浦上の狂気度があまりにも足りなかった。ここはかなりマイナスだったなー。

・「……三人いれば勝てると思ったのか？」のシーンは原作より良かったかもしれん。三人を瞬殺したシーンは良かった。

・一番どうするのか楽しみかつ不安だったVS後藤ラストシーン。炉の中に投げ落とす、というアクションにしたのは、倉森が田宮良子の子供を投げ落とそうとしたのに対応させたものなのかなー。

・ミギーとの別れのシーンは……うーん。原作と同じに夢のなかで、というのもいいけど、今作のいきなりあっけなく、っていうのも悪くない気がする。

　総じて今回の実写化は漫画原作モノとしては大成功の部類に入るんじゃないですかね。
　上記の通り原作をうまく組み替えて、しかも違和感の極力少ない展開になってるっていうのはなかなかないことだと思います。
　○○が実写映画化！っていうニュースにはやはり反射的に身構えてしまいますが（そういや雪風もハリウッド映画化するんだっけ）、全部が全部マズいわけではないという好例となったかと思います。