A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

塚口サンサン劇場「少女歌劇レヴュースタァライト無発声マサラ上映」演じ切りました!

2022-09-17 22:03:29 | 映画感想
 台風が近づいてきている関西ですが、その台風を打ち消すほどのエネルギーを秘めたイベントに参加してきました。というかこのイベントに呼応して台風が発生している可能性すらある。
 
 
 「劇場版少女歌劇レヴュースタァライト」、満を持してのマサラ上映実現!
  そして恒例の待合室はこの有様。
 
 
 看板はともかくどこの世界にキリンがいる映画館があるんだよ。
 
 
 塚口のファッションリーダーこと秋山殿、今回はゴジラ仕様。
 後ろのボコはウルトラマン仕様。ところで小学校の赤白帽でウルトラマンって全国共通なの? というか赤白帽って全国共通なの?
 などという疑問を抱えつつ、開場の時間。
 
 
 そして恒例の上映前スクリーンはこんな感じ。
 わたくし未だにPSVitaで撮影してるので画質やらなにやらはノーコメでお願いします。
 まだ開場まで15分くらいあるのに、すでに館内は流れるBGMに合わせて手拍子が始まっています。はえーよ。
 そしてスクリーンが消え、戸村支配人の前説開始!
 今回は普通の注意喚起などのみの前説……? やはり近づきつつある台風や、もうすぐそこに控えているインドのあれこれのせいで時間が取れなかったのかな……とか思ってたら、いったん引っ込んだ戸村支配人が歌劇支配人となって再生産!!
 もーこの映画館はすーぐこういうことする。LOVE。カミカミの前説も愛嬌だ!
 そんな感じで一気に館内のボルテージが浅間山噴火と同等のレベルに達したところで上映開始!
 いつも通りコロナウイルスの注意喚起の段階から全興連に熱いサイリウムの光! 映画泥棒の着地に合わせてタイミング完璧のクラッカー! レーティング説明に紙吹雪! という完全に極まったサイリウム芸とクラッカー芸と紙吹雪芸が火を吹くぜ!!(本編はまだ始まってません)
 やっぱおかしいってこの映画館。
 マサラ上映の楽しみはそりゃもうたくさんあります。わたくし火薬銃勢としてはやはり「クラッカー・火薬銃のタイミングがぴったり合う瞬間」に最高にアドレナるんですが、本作のスタートを飾るトマトのシーンでクラッカーと火薬銃のタイミングの完璧さに、わたくし脳内に日常生活では決して分泌されない種類の脳内麻薬がほとばしるのを感じました。
 というかですね、わたくしこの場末の映画館こと塚口サンサン劇場で数々のマサラ上映に参加してきましたが、本作「劇場版少女歌劇レヴュースタァライト」、実はバーフバリと同等かそれ以上にマサラ上映との相性がいいのでは?と言いたい
 まずもって本作は「少女歌劇」と題される通り歌劇、つまりは舞台が大きなキーワードとなっており、その根幹部分はスタァの頂点を目指す歌劇少女たちのしのぎを削る戦いという、いわゆるアイドルアニメとしてのフレームを有しています。
 しかし、本作は現実での出来事をも「作品世界という舞台の上での出来事」として包含しているというか、歌劇パートと日常パートがシームレスに繋がり渾然一体となった不可思議な空間を創出しています。
 しかるにサンサン劇場のマサラ上映もまた同じ。スクリーンと観客席という通常なら決して破れない第4の壁を破り、スクリーンと観客席、創作世界と現実世界が渾然一体となったマクー空間を作り出すイベントです。ただ単に大騒ぎするわけではなく、スクリーンの中の出来事に合わせてクラッカーを鳴らし火薬銃を撃ち紙吹雪を撒き散らしていくうちに、あなたの目はあなたの体を離れ、この不思議な時間の中に入って行くのです……。(石坂浩二の声で)
 レビュースタァライトとマサラ上映の相性が非常にいいと考える根拠はまだあります。今回だけでなく最近のマサラ上映は、憎きコロナの影響ですべて無発声マサラとなっています。そのため、観客は「声を出す」というマサラ上映の最大の武器を封じられているわけです。
 我々観客は声が出せない分、クラッカーや火薬銃や紙吹雪、そして拍手でスクリーンの向こうにメッセージを届けるべく肉がひしゃげ血が飛び散り筋肉が断裂するまで拍手して鳴り物を鳴らすんですが、これがまた「レビュースタァライト」という作品と非常に相性がいい。
 どのくらい相性が良いかというと例えるならサイモンとガーファンクルのデュエット! ウッチャンに対するナンチャン! 高森朝雄の原作に対するちばてつやの明日のジョー! ジョン・マクレーンとビル火災! 飛行機(ぶら下がる用)とトム・クルーズ! 爆発オチとゲイリー・オールドマン! ドリフターズとたらい!
 前項では、「レビュースタァライトは歌劇パートと日常パートが渾然一体となって混じり合っている」「サンサン劇場のマサラ上映はスクリーンと観客席の境目がなくなる」と書きましたが、いざ作中で歌劇パートが始まると今度は舞台と観客席がすっぱり分かれ、我々は観客として作中で歌い踊り戦う歌劇少女たちを応援するいちファンとなります。
 そして、美しく苛烈に舞い踊る彼女らに送るにふさわしいのは当然拍手。無発声の分拍手が多くなっているわけですが、それがかえって応援の密度を上げていたと思います。
 さらに本作は、舞台で演じられる歌劇ということで、作中では紙吹雪や花吹雪、さらには血しぶきが舞台装置として用いられるわけですが、観客席からもそれに合わせて赤白ポジションゼロなど、多種多様な紙吹雪が舞い上がります。マサラ上映にはさまざまな魅力がありますが、このスクリーンの紙吹雪と観客席からの紙吹雪が完全シンクロする瞬間が好きなんですよね。そして、BGMに合わせてさり気なく、自己主張しすぎることなく入るタンバリンとカスタネット。そう、今度は我々は舞台裏に潜む黒子あるいは舞台装置としてスクリーンに参加するわけです。
 このように、今回の「劇場版少女歌劇レヴュースタァライト」は舞台と日常、現実世界と創作世界、スクリーンの中と観客席という2つの世界をせわしなく行き来しながら楽しめるという、まさにここでしか不可能な楽しみ方ができるイベントとなっていたと思います。
 さらに言うなら、帰宅後にあの夢のようなひとときが確かに現実であった証である紙吹雪が荷物から出てくるまでがマサラ上映と言えるでしょう。
 いやー楽しかった……。
 しかしこれで満足してはいられません。我々には王を称える日が待っているのです……。
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする