トランスフォーマー自体には馴染みはあるもののあまり知らないといった感じなんですが、「人間×人外」のカップリングと聞いては黙ってはいられません。
というわけで見てきましたバンブルビー。
映画版トランスフォーマーは初代とリベンジを鑑賞。まあストーリーや時間軸についてはあんまり気にしてません。
さて今回のバンブルビーですが、個人的に「人間×人外」のシチュで一番好きな「奇妙な日常生活」にかなり長く尺を取ってたのがディ・モールト・ベネ!
Fateや寄生獣なんかでも、日常シーンが実は一番好きだったんですよね。
前述の初代・リベンジでは、基本的に政府に追いかけられてたりディセプティコンと戦ってたりで、日常生活や人間とトランスフォーマーたちとのやりとりはそこまで多くはなかったのが残念でした。
その意味では今作は足りないところを十二分に補ってくれたと思います。
特に今回は、バンブルビーとチャーリーの交流をしっかりスポットを当てて描いてくれてたのがよかった。
「人間×人外」のキモはファーストコンタクトのシーンだと思ってますが、今作のファーストコンタクトのシーンはお互い怯えながらも心を開いていく描写が丁寧で好き。
そこからの走りつつ腕だけだして手を降ったりするドライブシーンや仕返しのアレとか、バンブルビーが記憶を失って幼児化してるのも合わせて「一緒になって楽しんでる友だち」感があって見てて楽しかったです。
そして今作の一番の笑いどころでもある、チャーリーの留守中に家の中をめちゃくちゃにしてしまうシーン、やってることが完全に犬か猫なのが笑える。
またバンブルビーには、「喉を破壊されているので声が出せず、ラジオの音声でしゃべる」という特徴的な設定があるんですが、本作ではこれを80年代のヒットソングとして利用してたのが印象的。「オデッセイ」を思い出しました。
ラストシーンで、オプティマスに「私の名前はバンブルビー」と言ったときの「バンブルビー」の部分がチャーリーの声だったのもよかった。
あと、バンブルビーはほかのトランスフォーマーに比べてかなり小柄なんですが、このサイズがまた愛嬌があっていい。10メートルも20メートルもある巨大ロボットだったらこうは行かなかったでしょうし、コミカルな動きや仕草もよく映えていました。
バトルに関しては、トランスフォーマーならではの変形を繰り返しつつ目まぐるしく戦うシーンが楽しめました……が、やっぱり戦闘シーンは夜になってしまいますよねー……。
今回の悪役であるシャッターとドロップキックもなかなかいい味出してます。
正面から闘いを挑むのではなく、人類側を騙して入り込むというなかなか悪知恵の効いたやり方。
しかし人類側も人類側で腹に一物抱えてるあたりが、冷戦という時代背景も相まってストーリーを盛り上げてくれます。なにげにこの冷戦要素の使い方は好き。
あとシブカッコイイ軍人のおっさん枠もいるのでそっち方面もリビドーも満たしてくれる感じですかね。
また本作には、チャーリーとメモの青春物語としての側面もあります。序盤のアルバイトのシーンや中盤のドライブシーンが印象的です。
結構いろいろな要素を詰め込んでる本作ですが、それらの要素をかなりうまいことまとめ上げてるんじゃないでしょうかね。
ところでひとつ疑問なんですが、基地で倒れたバンブルビーを復活させようとしてチャーリーが彼を銃で撃つシーンがあるんですが、あれってなにをやろうとしてたのかよく分からなかった。
あの銃はテイザーガンかなんかで、電気ショックで復活させようとしてたのか?