A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

「The next generation パトレイバー首都決戦」見てきました。

2015-05-07 23:35:14 | それさえも平穏な日々

 うーんうーんうーん……。
 なんかかなり拍子抜けというか消化不良な感じで、終わった時には「えっ? ここで終わるの?」って思いましたが、その消化不良さも計算されたものだったような気がします。うーん……。
 というわけで以下感想……なんですが、なんか今作は明確な感想が出てこないというか、解釈が頭のなかでまとまりきってないというか……。

・パトレイバー本編と地続きになってる設定のこのTNGシリーズですが、前回の第7章で分かったように、今回の長編は劇パト2から続いている……というよりもむしろ、劇パト2の柘植シンパが引き起こしたテロを中心とした「先々代の戦いの焼き直し」……ってことなんでしょうかね。

・第7章及び「首都決戦」予告の時点では、グレイゴーストのパイロットは名前を変えた南雲しのぶだと思ってましたがここは外れましたね。

・中盤辺りからどんどん劇パト2と重なっていく展開に、なんか盛り上がりとともに妙な違和感も覚えました。このへんはうまく表現できないなあ……。

・警視庁に呼び出された後藤田警部補のセリフがまんま後藤隊長のものだったあたりで、今作、もしかしたらTGNシリーズそれ自体がただのパトレイバーの実写化ではなく、「意図的に作られたコピー」なのかなーと感じました。

・今回の敵であるグレイゴースト及びその背後にある柘植行人のシンパ組織については「一連の犯行を行った組織」という以上の説明・描写はなく、グレイゴーストのパイロット・灰原零についてはロクに説明もない上にセリフもほとんどなし。

・これに関しては、うーん……「どこにでもいるテロ屋」「柘植の模倣犯……というか、柘植の思想の表層だけを借りた犯行組織」ってことで、登場人物ではなくむしろ舞台装置って扱いだったのかも。「灰原零」って名前もそれっぽいだけで他人の名前を持ってきたってだけなんだろうなー……。

・それでは今回の「首都決戦」と「劇パト2」を比べるとどうか、っていう話なんですが、「柘植と同じことをした犯行組織」と「初代特車二課と同じことをした三代目特車二課」っていう対比構造になってるのかなーと思いました。

・しかも両者とも、それぞれオリジナルには及ばない言わば劣化コピーなのだ。犯行組織の方は「最後には投降する予定だった」って辺りが柘植とはやはり格が落ちるし、三代目特車二課は初代に比べれば「警官としての格」がやはり落ちるかと。だからこそTNGでは、初代特車二課をそのまま実写化するのではなく、三代目で名前が似た人々という設定にしたんじゃなかろうか。

・劇パト2で非常に印象的だった「正義の戦争、不正義の平和」って言葉が今回も出てきたけど、そういうのも今回は鳴りを潜めてた感じ。

・またこの両者は、前者は「柘植行人」、後者は「後藤隊長と南雲しのぶ」という「画面外にいる先達」に操られているとも感じました。もちろん直接指示を受けて、ってわけじゃなく、両者ともに先達からの影響を強く受けて行動しているという点が。

・今回の「首都決戦」は結局のところ、事件のあらましや特車二課解体など、劇パト2と同じ筋書きとなっているわけですが、この事件それ自体が、後藤隊長と南雲しのぶが三代目に残した「特車二課の伝統」であり「負の遺産」ってことだったのかなーと。うーんやっぱりなんだかまとまらない。

・実際この事件って、柘植行人・南雲しのぶ・後藤隊長の三者が存在してたってだけで起こるべくして起こったものだったような気がする。

・この作品のテーマって結局のところ「時間が経とうが代替わりしようが、結局なんにも変わらなかったし、そう簡単に変わりゃしないよ」ってこと……なのかな。

 うーんやっぱりまとまらない。
 劇パト2小説版とか「番狂わせ」とか読んでたらまた違った感想が出てくるのかなー。

コメント
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