coyote.

小説を中心とした同人サイトです。

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process.4

2007-01-21 18:03:42 | code geass(リヴァルル)
きっとこれは何かの間違い。

そう、思いたかった。



あの出来事から一週間が経った。

俺は未だにルルーシュを直視できずにいる。

だって有り得ないだろ?あいつも俺も同じ男なのに。

しかもあのルルーシュだ。

俺があいつを直視できない理由を知ったら何を言われるか…。

考えただけでも恐ろしい。

俺はナイーブなんだ。ルルーシュの毒舌になんて耐えられるわけがない。



「おい」

それにしても、なんであんなにドキドキしたんだ?

ルルーシュの笑顔なんて見慣れてはないけど、

それなりに見たことはあるわけだし。

「おい!」

それに俺は女の子が大好きだ。

いくら綺麗な顔をしてるからって…。

友達だぞ。ルルーシュは。

(もしかしなくても、俺って最低?)

「おい!リヴァル!!」

「うわっ?!ルルーシュ?いつからそこに…」

「ずっと前からだ。何度も呼んでるのに…無視とはいい度胸だな」

どうやら考え事に熱中しすぎていたようだ。

「ははは…すみません」

ルルーシュの機嫌は最悪の様子。

ここは平謝りしか手はない。

「まぁ、いい。それよりお前なんか変だぞ」

ルルーシュが柄にもなく心配、いや怪訝そうに顔を覗き込んできた。

「えっ?!そ、そんなことないって!」

誤魔化すように笑ってみせる。

そんなことよりも、いきなりの至近距離に顔が熱くなるのが分かった。

「俺、会長に呼ばれてたんだ!行かなきゃ!!」

とにかく一刻も早くこの場を立ち去りたかった。

敏いルルーシュのことだ。このままいれば気づかれてしまうかもしれない。

それだけは避けたい。


(それにしても、ルルーシュって睫長かったな。ホント綺麗なやつ)

教室を慌てて出てきた俺は、フラフラと適当に歩きながら

暢気にもそんな事を思った。

同性の友達に綺麗だと思うなんて、どうかしてる。



どうやら、認めざるを得ないらしい。

この感情はけして間違いなんかじゃないってことを。


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process.3

2007-01-14 22:23:44 | code geass(リヴァルル)
気持ちの変化というものは、

日常の些細な出来事からなるものなのだ。



今は授業中。

さっきから先生がやたらと難しい単語を連発している。

(眠い…)

リヴァルは三回目となる欠伸を噛み殺した。

ふと、窓側の方を見てみる。

すると友人ルルーシュ・ランペルージが窓の外を眺めていた。

(何見てるんだ)

なんとなく興味を引かれ、同じように窓の外へと目をやるが、そこにはなにもない。

ただ真っ青な空が広がっているだけだ。


-バ チ ッ-

ルルーシュと目が合ってしまった。

リヴァルは慌てて目を逸らそうとするが、

それよりも早くルルーシュが口だけを動かして何かを訴えてきたのだ。


-馬 鹿 リ ヴ ァ ル-


俺の悪口ですか?!

しかも満足げに笑ってるし!!

ふふん、と笑い声が聞こえてきそうな程にルルーシュは満足そうな表情だ。

(くっそぅ…)

仕返しとばかりにリヴァルも口ぱくを試みるが、

すでにルルーシュは教卓の方へと視線を移していた。

放置かよ…とリヴァルが一人嘆いていると、

ちょうどなタイミングで授業の終わりを告げるベルが鳴ったのだ。


「おいおい、ルルーシュ君」

教師が教室を出た事を横目で確認してからリヴァルはルルーシュの元へと向かった。

「なんだい?カルデモンド君」

ルルーシュは冷たそうな外見を裏切り、実は付き合いがいい。

こうしたおふざけにも付き合ってくれたりするのだ。

「なんだい?じゃないだろ~!!あそこで放置するか?!普通!」

「さぁね。するんじゃない?俺は普通じゃないからな」

ブーブーと文句を垂れる俺をルルーシュは軽くあしらってしまう。

こうした時の俺の扱い方はルルーシュが一番うまかったりするのだ。

「まぁ、そんないじけるなよ」

そう言ってルルーシュは笑った。




-ド キ ッ-


胸が高鳴った。

(なんだ、これ)

リヴァルは自分の顔が熱くなるのを感じた。

(なんで俺こんなドキドキしてんの?)




ルルーシュから目が離せない。

ヤバイ、と頭の中で警報に似た何かが鳴っていた。
















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process.2

2007-01-13 20:37:11 | code geass(リヴァルル)
なかなか懐かない猫を飼い馴らすのは大変だ。

ちょっと構いすぎると威嚇されてしまうんだから。



「ルルーシュ~」

放課後の生徒会室で今は二人きり。

「ルルーシュ~」

何度呼んでも反応なし。そろそろ虚しくなってきたな…。

「ルルーシュってば!」

「うるさい」

一喝。しかもうんざりした表情つきで。

「むぅ…ルルーシュってば冷たいッ」

俺は机に突っ伏して、拗ねてみせた。

「気持ち悪いから」

それでも返ってくるのは冷たい反応。

こうも邪険にされると、いい加減本気で虚しい。

(どーせ、ルルーシュにとって俺なんて…)

「ったく。なんなんだお前は」

作業していた手を止めて、ルルーシュは俺の髪に触れてきた。

「ル、ルルーシュ?」

不覚にもドキッとしてしまい、俺は二の句が告げなかった。

「なんだよ、構って欲しかったんだろ?」

違うのか?と小首を傾げて聞いてくる。

俺は大袈裟なぐらいに否定の意を込めて首を振った。

「ちょっとだけ、な」

ルルーシュが笑いを含めながら言う。

「こうも事務作業ばっかりだと疲れるしな」

「そうこなっくちゃ!!」

俺はバイクの鍵を片手にルルーシュと連れ立って外へ出る。

これから楽しい時間の始まりだ。



自分の運転するバイクに乗ってるルルーシュの横顔を見て、

案外飼い馴らされてるのは俺の方かもしれない…と

なんとなく思ったのだ。









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あとがき。
「process.2」を読んで頂いてありがとうございます!!
このお話は「process.1」の続きです。
単品でも読んでいただけますが。
これからも「process.」をシリーズとして書いていきたいと思っておりますので、
お付き合い頂ければ幸いです。
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process.1

2007-01-13 19:12:58 | code geass(リヴァルル)
サラサラと指通りの良さそうな漆黒の髪。

艶かしいという表現がピッタリな紫煙の瞳。

男子にしては線の細い身体に、スラリと伸びた手足。

俺は不覚にも魅入られていたんだ。

初めて会ったそのときから。



まるで懐かない黒猫みたいな奴だった。

それは入学して間もない時のこと。

「ねぇねぇ!君さ、名前何ていうの?」

俺は持ち前の社交性の良さをフル活用して、着々と友達作りに専念していた。

そんな俺とは正反対に、いつまでも一人でいる奴に目がとまったんだ。

そいつの名前は、ルルーシュ・ランペルージ。

やたらと整った顔立ちをしているせいか、近寄りがたい印象を与える…が、

さっきから一人でいる原因はそれだけじゃないのだろう。

近づくな。そういうオーラが全身からにじみ出ているのだから。

(なんだかなぁ…)

何をそんなに警戒する必要があるんだか。

ため息とともに出てきたのは、ちょっとした呆れと好奇心。

始めのステップとしては充分な理由だろう。



「なぁ、名前なんていうの?」

それが俺とルルーシュの出会い。


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