花と徒然なるままに

四季の移り変わりは植物が一番感じさせてくれます、
少しでもそれに触れられたらと思っています。

野草花 8月、ヤマホトトギス、サワオトギリ、ヤマゼリ、カナムグラ、他

2020-08-20 | 野草
地味な野草花、今年もあちこちで暑さに負けず咲いてくれています。

ヤマホトトギス(山杜鵑草)
ユリ科ホトトギス属、多年草、花期:7月~9月
花は茎頂や上部の葉腋に散房状に上向きにつく。 花被片は斑点が大きく、上半部が反り返る。 
ヤマジノホトトギス等似た花が多いが以前の17/09/19投稿済を参照して下さい。
 

サワオトギリ(沢弟切)
オトギリソウ科オトギリソウ属、多年草、花期:7月~8月、
茎頂に直径約1cmの黄色花を集散状に開く。花弁と萼片に明点と明線、ふちに黒点がある。
オトギリソウと迷ったが、雄しべの数が少ないこと、花柱が3裂しているので、
コケオトギリも似ているが、葉の大きさが小さいようなので、除いた。 
 

キツネノマゴ(狐の孫)
キツネノマゴ科キツネノマゴ属、1年草、花期:8月~10月、
野原、道端などでよく見るはなですが、花は数mmで目立たない。
名前は、晩夏に長く伸びた花穂がキツネ(狐)の尾に見立てられ、孫は小さなものの意か。

アキカラマツ(秋落葉松)
キンポウゲ科カラマツソウ属、多年草、花期:7月~10月、
茎の先に円錐花序をだし、淡黄色の小さな花を多数付ける。
花径は8mmほど、萼は花びら状で3~4個あり、長さ約4mmで早く落ちる。
 

ヤマゼリ(山芹)
セリ科ヤマゼリ属、多年草、花期:7月~10月、
セリ科の花はとても似ています。花だけ見ても、さっぱり区別がつきません。
ですから葉の形が見分けのポイントになります。なかなか一口では難しいです。 
花がいっぱい付いていたらシラネセンキュウとか適当ですね。

▼カナムグラ(鉄葎)
アサ科カラハナソウ属、つる性1年草、花期:8月~10月、雌雄異株、
葉や葉柄に下向きの刺がある。
雄花は、枝先に大きな円錐状の花序に付く。花径約7mm、5個の雄しべの葯が垂れ下がる。 
雌花は数個固まって付く、苞の間から雌しべが出る。長さ約3mmの苞に包まれた雌花。

<メモ>オトギリソウの名の由来
オトギリソウはタカノキズグスリ(鷹の傷薬)、チドメグサ(血止め草) 薬草です。
平安時代に晴頼という鷹匠がいました。 薬草を用いて鷹の傷を治すことで有名でしたが、
薬草の名は秘密にして決して口外することはありませんでした。しかしある日、
人のよい弟がその薬草の名を他人に漏らしてしまったのです。
これを知った晴頼は怒って、弟を切ってしまいました。 そのときに庭に栽培していた薬草に弟の血潮が飛び散り、
その跡が葉に残っており、オトギリソウの名がついたとされています。
葉をみるだけでは黒点ですが、生葉をすりつぶしてみると赤紫~赤褐色の汁が出て、
伝説を知っていれば血のように思えます。 
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